「高い保育料払ってるのに」私立幼稚園のママが、土曜日の“園庭掃除ボランティア”に怒り
最近は、多世代交流の一環として、老人ホームと保育園が同じ建物の中で運営される形態も増えてきている。老人ホームが併設された保育園に4歳になる息子を通わせている香奈さん(仮名)は、同じ建物なので、高齢者から感染症が広がるのではないか心配らしい。
「入園が決まった時は、高齢者との触れ合いによって、優しい子になれるようなメリットを期待していました。でも、老人施設の方では、インフルエンザなど感染症がはやったりすることもあり、エントランスは別とはいえ、同じ建物の中で保育されているので、感染が気になります。年中や年長になると、よくホームの方に歌を歌いに行ったり、行事を一緒に行うので、接触が多く、普通の保育園に転園も考えています」
関東圏にある私立幼稚園に、5歳になる男児を通わせている晴美さん(仮名)も、高齢者の子どもへの接し方に疑問を感じているという。
「うちの園では、70代の男性が剣道を教えに来てくれるのですが、息子がホール内を走り回った時に、竹刀でお尻を叩かれたんです。腫れたり、赤くなったりするほどではなかったものの、園児を叩くという行為に驚いて園に抗議しました。でも、園は“体罰ではなく、あくまで指導”と受け止めているようで、取り合ってもらえませんでしたね」
世代によって体罰の考え方は違うものにもかかわらず、多世代交流を重視する園に、保護者の方がついて行けなくなるケースもあるようだ。
幼稚園も保育園も、子どもたちが楽しく安全に過ごせるのが一番。保護者は、園選びの際、一度「ここに入れたい!」と思うと、園のマイナスポイントが目に入りにくくなってしまうこともあるだろうが、そういうときこそ、冷静になるのが大事なのだろう。一方、園側も多少は不利益な問題も、事前に説明するべきであると言えるのかもしれない。
(池守りぜね)