ヒュー・ジャックマン、当たり役である『X-メン』ウルヴァリンの存在やアメコミすら知らなかった!
新作主演映画『フロントランナー』のプロモーションのため来日しているヒュー・ジャックマン。滞在中、インスタグラムに「オハヨウゴザイマス」「日本は一番好きな場所」と笑顔で語る動画や、お台場のデジタル技術を駆使したアートミュージアム「チームラボボーダレス」を絶賛する動画を投稿し、親日家だと日本のファンを大喜びさせた。
そんな彼が、米業界誌「The Hollywood Reporter」のポッドキャスト「Awards Chatter」に出演。世界中にその顔が知られるようになった、マーベル・コミック実写映画シリーズ『X-メン』のウルヴァリン役について熱く語った。
ヒューは、イギリスで最も権威のある舞台賞、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされたミュージカル『オクラホマ!』(1998)で注目を集め、大手芸能事務所CAAの敏腕エージェントだったパトリック・ホワイトセルと契約。このパトリックが持ってきたオーディションが、アメコミを基にした『X-メン』(00)だったのだが、ヒューはオーストラリア出身ということもあり、「そんなコミックがあるなんて知らなかった」とのこと。
妻で女優のデボラ=リー・ファーネスも知らなかったそうで、オーディションのために渡された台本を使っての練習に付き合ってくれた時、「手の甲から爪が出るですって!? なんなのこれ。演劇を学んだあなたがやるの? バカげてるわ!」と声を荒らげたそう。「『パトリックを信用してるから、このオーディションは受けるよ』と言ったら、『(練習は)あなた一人でやってちょうだい』と突き放されてしまってねぇ」と笑いながら回想した。
『X-メン』公開前、世間はアメコミ原作の映画やヒューのことを気にかける人など誰もおらず、公開直前まで別の映画のオーディションを多数受けていたという話も披露。サンドラ・ブロック主演の『デンジャラス・ビューティー』(00)のオーディションには落ちたそうで、当時映画界では本当に無名の存在だったとぼやいた。
しかし『X-メン』は公開されると瞬く間に世界中で大ヒットとなり、ヒューは17年間にシリーズ9作品でウルヴァリンを演じた。「自分のウルヴァリンへの愛は、コミックで読んでいたからある、というわけじゃないんだ。彼を(演じて)知れば知るほど、『なんて素晴らしいキャラクターなんだ。ギリシャ悲劇のようだ。いや、シェークスピア作品のようだ』と強く感じ、愛するようになったんだよ」と熱く語った。