NEWS・小山慶一郎、積極的な“ドヤ街”取材に「着々とスキルアップしてる」と加藤驚き
NEWS・加藤シゲアキと小山慶一郎がMCを務める『NEWSな2人』(TBS系)。1月11日深夜の回では、加藤と小山がドヤ街と呼ばれている横浜・寿町を取材した。
ドヤとは1泊1,000円〜2,000円など安く泊まれる簡易宿泊所のこと。今回は「日本のドヤ街」第3弾ということで、西成での薬物密売問題を取り上げた第1弾、山谷のホームレス高齢化問題の第2弾に続き、横浜・寿町では孤独死問題や違法賭博問題に迫った。番組オープニングで加藤は「我々はドヤマイスターですから。ちゃんとスタンプラリーしてますよ。西成、山谷、そして寿町……」と、数々のドヤ街を取材してきたことを振り返り、自ら“ドヤマイスター”と名乗っていた。
寿町の歴史はというと、昭和31年に横浜港で荷下ろしをする日雇い労働者のために簡易宿泊所が作られたことを発端とし、昭和50年代には日雇い労働者は5,000人以上に増加。日雇い労働者の対応を巡って警察との間で暴動が起こるなど治安は悪化したが、現在、日雇い労働に並ぶ列はなく、生活保護受給者が8割以上となり、深刻な高齢化を迎えているという。
寿町のドヤの特徴は、裕福な中国人オーナーが多く、普通のマンションタイプの簡易宿泊所が多いのが特徴だという。すると、小山は「1泊いくらなんだろうね? 聞いてこようか?」と突然、取材交渉に向かうと、加藤は「マジで? 違うなやっぱり。経験値。着々とスキルアップしている」と小山の行動力を称賛。
取材はNGだったが、1泊2,200円と判明。別のドヤ「第二平成館」を取材させてもらうと、1泊2,000円で約3畳の中には、テレビや冷蔵庫、布団、エアコンもついているフローリングのきれいな部屋だ。また現在、寿町では年間100人〜150人の孤独死が問題となり、監視カメラやドアセンサーなどで対策をしていると管理人さんは話す。
孤独死を少なくするための「訪問医療」も対策としているということで、同活動を行う診療所「ポーラのクリニック」院長・山中修氏(64)を取材。週3日で約40人の患者を診療するという山中氏は、「社会との関わり合いを失った形で、無関心を保たれたままにその人が亡くなっていく場合、僕はそれを“孤独死”だと思うんですよ」と話し、万が一、患者に何かがあった場合でも山中氏が説明できることから、死後に警察が呼ばれても変死扱いや孤独死ではなく、患者は社会とつながっていたという証しになるという。
また、山中氏は「寿町に住んでいる人たちはすごく幸せだと思いますよ。これが家族の代わりになる」と言って取り出したのが、「わたしの連携ノート」と書かれたノート。生活保護を受ける65歳以上は、医療費や介護費が全額無料となるため、医師や訪問看護、リハビリ、管理薬剤師、介護、役所ケースワーカーなど街ぐるみで手厚く見守る組織ができあがっており、彼らが連携をとって患者のノートに記しているという。
「このやり方でやれば、家族がいなくても、これくらいの(最低限の)クオリティオブデス(尊厳死)は担保できるだろうって言うふうに思ったのがこの方法だった」と山中氏は話し、「生活保護を上手に使うとここまでやれるっていうことなんですね」と明かしたのだった。
この放送にSNS上では「『NEWSな2人』本当に勉強になる」「これから迎える高齢化社会の闇」「今日ハードな内容だね」などの声が集まっていた。次週は、小山と加藤が「寿町の違法賭博問題」の実態に迫る。