有働由美子アナは、なぜ日テレで苦戦するのか? 2018年「女子アナと独立」を斬る!!
オンナの花形職業として羨望を集める存在ゆえか、何かと穿った見方をされがちな女子アナ。そんな彼女たちをウォッチし続けるライター・仁科友里が、年の終わりに今年の女子アナトピックに考察を繰り広げます。
「一分一秒でも長くテレビに映ること」を芸能人の“成功”と仮定した場合、その辺のタレントなんかメじゃないくらいの“成功”を収められるのが、女子アナではないだろうか。特番シーズンともなると、人気アナウンサーは出ずっぱりで、自らの顔を売っていく。テレビ局という大企業の安定を甘受しながら、有名人になれるのが強みだが、安定すると変化を求めるのが人情というもの。
ということで、今回のテーマは「女子アナと独立」。今年独立したあの女子アナの仕事ぶりを考察するとともに、今後独立するであろう女子アナを勝手に予想してみた。
有働アナ、フリー転身後も抜けないNHKグセ
この人だけはNHKを辞めないと思っていた。今年フリーに転身した、有働由美子アナである。上層部からの覚えがめでたく、視聴者人気もあり、女性役員間違いなしの呼び声も高く、役員就任の暁には「オンナの幸せを犠牲にした甲斐があった」といった具合の自虐的なコメントをすると思っていたので、何かに急き立てられるようなNHK退社には、何かあったのでは……と勘ぐってしまう。
「ジャーナリストになりたい」宣言どおり、フリー一発目の仕事として『news zero』(日本テレビ系)のメインキャスターを選んだが、視聴率は今のところかんばしくない。思うに、制作陣が『あさイチ』(NHK)のノリを持ち込んで「ニュースを明るくしよう」と思っているのかもしれないが、結果的に「ニュースが薄く」なっているように感じる。
また、有働アナのNHKグセが2つ出ている。1つめは、言葉遣いの悪さだ。『ボクらの時代』(フジテレビ系)で、女優・石田ゆり子らと鼎談した時もそうだったが、有働アナ、「ヤベェ」と言った具合に、アナウンサーらしからぬ物言いをすることが時々ある。NHKであれば「NHKらしくない」「親しみやすい」と言ってもらえたかもしれないが、民放でかつ視聴率が悪い番組に出ている場合、叩かやれやすいのだから自重する必要がある。視聴率で全てが決まる民放では、数字によって、やっていいこと悪いことが変わるのだろう。
2つめは、自分語り。テレビに出る人にとっては、全国津々浦々に顔が流れるNHKは、ギャラは安くても、民放より“上”という概念が存在するようだ。そんな影響力のある放送局で、若い頃から注目されてきた弊害だろうか、有働アナ、ニューヨーク・ヤンキースGM付特別アドバイザー・松井秀喜氏との対談で、自分語りを披露してしまう。ネット上での評判も悪かったようだ。恐らくこれらは“NHKボケ”というか“民放慣れ”していないからだと思われるので、徐々に悪癖は抜けて、視聴率は上向くのではないだろうか。ダメだったら、所属事務所の先輩、マツコ・デラックスを頼るべし。