コラム
プウ美ねえさんのエプロンメモ

ジャニーズの熱愛報道に傷ついて……30代独身のジャニオタに、プウ美ねえさんが愛の指南

2018/12/27 17:00
(C)熊田プウ助

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

<今回のお悩み>
「女性のウワサが流れると、本当に傷つきます」
 プウ美ねえさん初めまして。私はいわゆるジャニオタです。彼氏もいない独身ですが、友達とコンサートなどに行って、地方の美味しいものを食べ歩いたり、楽しく過ごしています。

 でも、好きなアイドルに女性の影がちらついたり、ウワサや報道が流れると、本当に本当に傷つきます。会社にも行きたくなくなるくらいショックを受け、そのことばかり考えてしまうんです。心の底では、身の程知らずながら、そのアイドルとどうにかなりたいと思っているかもしれません。でもそれが無理なのもわかっています。

 もし好きなアイドルが結婚したらと思うと耐えられず、最近では「どうせいつか結婚するなら、さっさと結婚してほしい」とすら思ってしまいます。どうしたら、この苦しみから解放されるでしょうか。純粋なファンになりたいです。ご教示いただけるとうれしいです。(モスコミュールさん、33歳) 

【プウ美おねさんの回答】
 おねえさんも俳優や芸能人を見て素敵だなと思うことがありますが、プライベートには関心がありません。おさないころから「ノンケと違って出会いが少ないのだから、とにかく愛してくれる人を優先して、遠くのノンケより手の届くホモを探そう」と思っていたせいです。制限があるからこそ「愛されながら愛したい」という信条ができたのです。一方的にアイドルを見つめて「どうにかなりたい」と思っていられるあなたは、とても余裕があるように見えます。

 おっしゃるとおり、自分からは「無理」と決めつけてアタックしないのに、他の人との恋も許さないというのは残酷ですね。それはたしかに純粋な愛情ではないかもしれません。しかしおねえさんは、アイドルの恋愛感情まで想像して喜んだり落ち込んだりして振り回されるあなたのような人こそが、一番純粋にファンの立場を満喫しているとおもいますよ。アイドルにとっても手応えのある、好ましい支援者と言えるのではないでしょうか。

 あなたがお目当てのアイドルと結ばれた未来を想像してみましょう。ステージの上とは違うただの人間部分を見せられて、ウンザリするかもしれません。または何年後かにセックスレスになり、互いに飽きて険悪になるかもしれません。今の状態なら、彼はアイドルらしい最良の状態を見せ続けてくれますし、老いていくお互いの現実に夢破れることもありません。あなたは彼を愛したままなんの違法性もなく浮気できますし(アイドルではない人と恋をすることです)、次から次へと違うアイドルを愛でる自由すらあるのです。現時点ではすべてあなたが優位であることをお忘れなく。

【今月のエプロンメモ】
アイドルが何のために激務をこなしているか考えてみましょう。地味な色で印刷された薄い紙です。あなたがもしその紙をたくさん持っていたら、ひと晩くらいそばにいてくれるアイドルもいるかもしれませんね。いえ、純粋なファンはそんなこと、ぜったい、考えても実行してもいけません。

熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。

<お悩み大募集>
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最終更新:2018/12/27 17:00
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