出演なく映画賞を受賞したKoki,に受賞させたい賞
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎汚名返上
『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)問題の話題で、以前取り上げたボゼやパーントゥがユネスコ無形文化遺産に。わー。ホントに『イッテQ』の企画になって、宮川大輔が水を得た魚で大暴れかとも思ったのだが。どこも「氏神役をやれるのは、地元在住の未婚の男性に限る」といったテレビ不可侵規定が。さすがに少子高齢化で、未婚縛りのほうはうやむや度高めで地元の高齢者大活躍だったりするのだが。「地元民に限る」という決まりのほうは、「それを破ると災いが訪れる」といった言い伝えが多く、絶対的タブー感強し。
さすがの吉本でもクリアは無理かと思いきや。いや、吉本にはアレがあったんだった。「住みます芸人」が。
この日のためにこの制度があったのだとばかりに、各祭地に芸人を派遣し、ミッション敢行。若手芸人が氏神に扮してリアクション派手めに大暴れの日も近いのか。画ヅラと反比例して、ありがたみが半減しそうであるな。
◎伝統
師匠の離婚騒動が飛び込んできたせいで、たった一晩で落ち着いてしまった「貴景勝フィーバー」。まぼろし〜。もっとあのお母さんについて噛みしめたかったなぁ。最初お父さんしか出てなかったときは、「あんまり似てないなぁ、てことはお母さん似か」と思っていたのだが。お、お母さん?! クオリティ……! つーか一体、誰似なんだ、貴景勝は。
「二子山部屋」より続くパラダイム「この子誰の子」が、まさかこんな形で脈々と継がれようとは。継承者ができて、よかったね貴。
◎最強
映画に出てないのに映画の賞を受賞のKoki,。いやー、大喜利としては満点だな。こうなったらもう、何もかも一通り受賞させてみちゃどうか。「野球やってないのに、ありがとうございます」つって正力松太郎賞、「サッカーやってないのに」FIFAバロンドール、「騎手やってないのに」東京競馬記者クラブ賞、「小説書いてないのに」本屋大賞、「食べ物じゃないのに」モンドセレクション金賞、「オカンじゃないのに」二科賞。ちばてつや賞も高松宮殿下記念世界文化賞も上方お笑い大賞もひろすけ童話賞も、とにかくぜ〜んぶ総なめだぁ。泣いて謝るその日まで。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。
※サイゾーウーマンの開設当初より続いていた、今井舞の「週刊ヒトコト斬り」が今回をもって最終回となります。毎週金曜の更新を楽しみにされていた読者のみなさまには、悲しいお知らせとなりますが、今後も不定期ながら今井さんに登場いただきます。楽しみにお待ちいただけますと幸いです。