BTS問題で、K-POP勢が音楽番組から抹消危機も? 業界が注目する「NHKジャッジ」とは
大みそか恒例の『NHK紅白歌合戦』出場歌手が11月14日、同局より発表された。今年は直前の大騒動により、BTS(防弾少年団)らK‐POP勢の当落の行方に、世間は大きな関心を向けていたが、それは音楽業界やほかのテレビ局も同様だったという。
「一時期は内定情報が流れていたBTSですが、メンバーであるジミンが、過去に『原爆Tシャツ』を着用していたことが発覚し、社会問題にまで発展、NHKは出場不可との判断を下すことに。一方、女性グループ・TWICEは、昨年に引き続き出場することになりましたが、メンバーが従軍慰安婦を支援する企業のTシャツを着用していたとわかると、嫌韓派から『TWICEもいらない』という声が噴出、さらには『そもそもK‐POP勢は出ないで』などという批判が出る事態となっています」(スポーツ紙記者)
NHKは、BTS除外は別問題扱いで、K‐POP勢の番組出演自体にはGOサインを出したということだが、このNHKのジャッジは、年末に向けて準備が進められている、民放各局の大型音楽番組の選考にも、大きく影響するとみられるようだ。
「TWICEは今年、リリースした作品がどれも好調ですし、若者を中心に人気は絶大で、それを維持していますから、『紅白』出場は順当な結果と言えるでしょう。しかし、もしNHKがTWICEを落選させていたら、ほかの民放各局も『NHKが出場させなかったんだったら、うちも……』などと、年末の音楽番組には起用しなかったはず。もっと言うと、韓国アーティストは全て“出禁”になっていたかもしれません」(同)
そんな中、『日本レコード大賞』(TBS系)の審査員や関係者たちは、『紅白』出場者発表を見て、「安堵していた」(レコード会社関係者)という。
「『紅白』出場者発表の翌15日に、『レコ大』ノミネートにあたる優秀作品賞の最終選考が行われ、発表されましたが、もし『紅白』の発表より前に最終選考を行ってBTSを選出し、その後NHKがBTSを落選させたら、『レコ大』に嫌韓派のバッシングが一点集中し、火の海になっていたはず。関係者一同は最悪の事態を避けられたと、ホッとした様子でした」(レコード会社関係者)
2011年、「暴排条例(暴力団排除条例)」が施行された際にも同様に、業界中が『紅白』出場者の“NHKジャッジ”に注目していたとか。
「そのポイントは、反社会的勢力と過去に近しい関係だったり、交流を続けているとされるような大御所歌手をNHKは落選させるのかどうか。しかし、ふたを開けてみると、出場が危ぶまれていた者たちは、皆、出場を決めていました。今回のBTS問題は、この時以上の緊迫感だっただけに、音楽業界全体から注目が集まっていたのです」(同)
12月も約2週間後に迫っており、各局音楽特番の出場者も、間もなく発表される見込み。BTSの出演はないとして、果たしてどれだけのK‐POP勢の姿を見ることができるだろうか。