「アヴリル・ラヴィーンは死んでおり、今の彼女は影武者」という陰謀論を本人が否定する最中、音声に異変が……
2002年に発売したファーストアルバム『Let Go』の爆発的ヒットにより、一躍パンクロック界のプリンセスとなったアヴリル・ラヴィーン。「実は彼女は15年前に死んでおり、以来、我々が目にしているのは影武者」という陰謀論があるのをご存じだろうか?
17歳の若さで大ブレークしたアヴリルは、有名人の立場を嫌い、パパラッチ対策も兼ねて「メリッサ・ヴァンデラ」という女優をマネジャー兼影武者として雇った。姿形がそっくりなアヴリルとメリッサは大の仲良しになったが、2003年に祖父を亡くしたアヴリルはうつを発症し、首を吊って自殺。遺体の第一発見者は所属レコード会社の関係者で、ドル箱アーティストを失いたくないという思惑から、「メリッサをアヴリルとして活動させる」という案を採用した――これが陰謀論の全体像である。
この論が初めて唱えられたのは05年。ブラジル人によるファンページが発信元で、その根拠として――
・セカンドアルバムに収録されている楽曲「Nobody’s Home」の「彼女は家に帰りたいのに、家には誰もない」「彼女がウソをついた場所だから」という歌詞、亡くなった祖父に捧げた曲だとされる「Slipped Away」の、「フェイクじゃない。あなたは本当に死んじゃったの」「あなたが亡くなった日、はっきりわかったの。もう同じじゃないんだって」という歌詞、「My Happy Ending」の「吊るしたまんま、ほったらかしにしないで」「こんな死んだ街の中で」「こんなにも高く、すぐにでもちぎれてしまいそうな糸で」という歌詞、こららはすべてアヴリルの死を示唆したものである
・アヴリルはレッドカーペットでもパンツスタイルを好んだが、メリッサはドレスやスカートが好きで、ドレススタイルの傾向が強まっている
・アヴリルが手の甲に「メリッサ」と書かれた文字を見せている写真がある
・腕のほくろの位置が微妙に違う。顔もじっくり見ると微妙に違う
と主張。
その後も、14年に発売されたシングル「Hello Kitty」は「これまでのアヴリルとは音楽もファッションテイストも違いすぎる。メリッサのテイストが全面的に出てきた証拠」、17年には「筆跡が劇的に変化した」などの“証拠”が取り沙汰され、陰謀論は何度も浮上しては消え、消えては浮上。今年9月末に、“神に祈りを捧げる”という内容の新曲「Head Above Water」を発売してからも、ネット上では「やっぱり本物は死んでいるから、こういう曲を書かずにはいられなかったのだ」と再び陰謀論が囁かれるようになった。