コラム
【連載】庶民派ブランドの落とし穴
ジーンズメイトが抱える“3つの地雷”! ライザップ傘下入りも「新ブランド全然売れない」?
2018/10/28 16:00
ジーンズメイトは、30~40代をターゲットにした新・自社企画ブランド「メイト」を昨年秋に鳴り物入りで投入。しかし、ブルースタンダード同様、不発に終わっています。先にも述べたように、店作りと商品ターゲット設定がかみ合っていないので売れるはずがありません。実際に店頭を見る限り、ほとんど定価では売れておらず、今年春と今年秋に大幅値下げで投げ売られています。
メイトのジーンズの定価は、当初4,990~6,990円(税抜、以下同)と、ユニクロの3,990円ジーンズよりも1,000~3,000円高いので、私は「売れないだろう」と見ていましたが、本当に売れなかったようで、今年夏には「新価格」として3,800円に改定。それでも売れ行きは伸びなかったのか、10月現在、3,800円からさらに値下げされています。これは完全な失敗です。昨年すでに定価では売れないことは実証されていますから、低価格路線を狙うほかなく、しかしその路線は薄利であるため収益性が良くありません。今後の価格設定は、さらに難しくなるでしょう。
ジーンズメイトは今、ちょっとした“袋小路”に迷い込んでしまったといえます。果たして、現状打破の秘策は練られているのでしょうか。
(南充浩)
最終更新:2018/10/28 16:00