佃製作所はブラック企業!? 日曜劇場『下町ロケット』の労働環境めぐり賛否の声
10月21日夜9時から第2話が放送される、阿部寛主演の『下町ロケット』(TBS系)。初回の視聴率は13.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録している。
同ドラマは、池井戸潤の小説を原作としたシリーズの第2弾。下町の工場「佃製作所」の経営者である佃航平(阿部)は、特許侵害訴訟、ロケットエンジン用バルブシステム開発、人工心臓弁ガウディ計画など、さまざまな困難を社員と共に切り抜けてきた。今回のシリーズでは、農機具パーツの開発に乗り出した佃と従業員たちの面々が、取引先とのトラブルや社員の抱える問題に立ち向かっていく。
第1話では、佃製作所の経理部長・殿村(立川談春)のもとに父親が倒れたという知らせが入った。殿村の実家は代々続く農家であり、殿村は父親の看病と畑仕事を手伝わなければならなくなってしまう。そこで、佃と技術開発部の山崎(安田顕)も、殿村の実家へ見舞いに訪れるのだった。
そして、週末だけ帰省して畑仕事を手伝う殿村に出迎えられた2人は、トラクターの作業ムラについての愚痴を聞くことに。殿村家で現在使っているトラクターには、畑を耕す際にどうしても雑な部分が生まれるという問題があったのだ。すると、作業ムラが起きるのはトランスミッション(変速機)が原因だと気づいた佃は、トラクターのための新しいパーツ開発を思いつく。
その後、佃製作所では、自分たちが最も得意とするバルブの開発をベンチャー企業・ギアゴーストのコンペに出すことに。軽部真樹男(徳重聡)、立花洋介(竹内涼真)、加納アキ(朝倉あき)といった技術開発部のメンバーは、時間を惜しんで開発に専念。コンペにはバルブ業界の大手・大森バルブも参加したが、強度が優れているという点から佃製作所のバルブを採用。佃はロケット開発の次に農機具パーツの開発事業に参戦することを決意した。
「技術開発部が時間を惜しんで開発する中で、軽部だけはきっちり定時退社を順守。立花はとっつきにくい軽部に苛立ちを覚えますが、視聴者の間では『定時退社が悪みたいに描かれてるのは嫌だ』『私は残業しない軽部さんが好き』『社長の目の前で退社してるんだから、むしろホワイト企業でしょ』『軽部さんはきっと仕事できる男だな』と話題になっていました」(芸能ライター)
第2話では、佃製作所のバルブを採用したギアゴーストが特許侵害の指摘を受けてしまう。それによって、トランスミッション開発の話も白紙になりかけ、佃製作所は再びピンチに見舞わることに。そんな中、ギアゴーストに特許侵害を指摘したライバル企業・ケーマシナリーに話を持ち掛けたのが、弁護士の中川京一(池畑慎之介)であることが発覚。佃製作所とも因縁のある相手による妨害に、佃たちは頭を悩ませることに。
その後、ギアゴーストに全面協力することにした佃製作所だったが、トランスミッション開発中止の疑惑を受け、ギスギスした空気になってしまう。もともとトラブルが立て続いていたこともあってか、社員の不満はかなり溜まっている様子で、この状況を見かねた佃は、自分の顧問弁護士である神谷修一(恵俊彰)にギアゴーストの件を相談するのだった。
「佃製作所の社員たちは、バルブの開発に熱意を持って取り組んでいる様子。『残業時間だけ見るとブラック企業だけど……』『あんなにやりがいをもって働けるのは羨ましい』と労働環境には賛否両論あるようですが、そのあたりが今後どう描かれるのかも注目すべきポイントになるでしょう」(同)
トランスミッション開発という新たな夢に向かって動き出した佃製作所。社員たちの努力がどんな形で報われるのか目が離せない。