美容・健康
インタビュー
「非常にオカルト的」キャベツ枕、里芋湿布……ネットでウワサの“自然療法”を内科医が斬る!!
2018/10/19 19:30
患者さん方を惑わすことは罪
――医学的根拠のない自然療法には、ともすると“逆効果”となるケースも存在するようだ。星野先生は、こうした自然療法全般に対して、どう思っているのか。
【星野先生のコメント】
人間の体は非常に神秘的で、現代の医療が全て正しいとは言えないことは確かです。現在の医療的観点から、各々の矛盾点を指摘させていただきましたが、いまだ判明していない病態や治療法などがあることは否定できません。
ただし、「古来より使われてきた治療法」や「昔の人間と同じ食事や生活をすれば病気が治る」といったことを、もっともらしく吹聴し、現実に病気によって悩み苦しんでいる患者さん方を惑わすことは罪ではないかと考えます。特に、わらをもすがる思いで苦しんでおられる進行がん、末期がんや難病の方、家族の方々はある種、盲目的な状態になりやすく、自然療法や代替療法へと流れることが多いのも事実です。
もちろん、治療方法の選択は患者自身の自由であり、病院などでも頑なな希望があれば、頭から否定することはありませんが、“昔の人”は今ほど長生きもせず、がんというよりも、さまざまな感染症などで数多の命が失われてきたことも歴史上の事実であります。きちんとした裏付けのない自然療法や代替療法を安易に人に勧めたり、押し付けたりすることで、せっかくの治療機会を逃したり、逆に病状がさらに悪化する危険性もあることが非常に問題であると考えられます。
最終更新:2018/10/19 19:30