フジ月9が復活!? 織田裕二『SUITS』初回14.2%、業界人が「あり得ない」と驚愕のワケ
織田裕二が主演の月9ドラマ『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)初回が10月8日に放送され、14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の好スタートを切った。業界関係者の下馬評を大きく覆す“ロケットスタート”で、「フジの視聴率回復の足がかりとなるのではないか」ともウワサされているようだ。
同作はアメリカで制作・放映された大ヒットドラマのリメーク版。1988年の大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』(同)で共演した織田と鈴木保奈美が再タッグを組んだことでも注目を集めていた。
「しかし、企画が固まった時点から、業界内では『大コケするだろう』と、悪い意味で話題になっていました。フジ黄金期となる80~90年代のトレンディドラマ路線は、近年ことごとく爆死しているだけに、織田と鈴木を揃えた『SUITS』に関しても、同じ道をたどるものと見られていたんです」(スポーツ紙記者)
ところが、フタを開けてみれば、近年の月9では2017年7月期『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』の初回16.3%に次ぐ高視聴率を獲得。前クールの沢村一樹主演『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』も初回が10.8%と2ケタだったが、月9が2期連続で初回2ケタを達成したのは、16年4月期の福山雅治主演『ラヴソング』、同7月期の桐谷美玲主演『好きな人がいること』以来となる。
「初回どころか、全話1ケタが決して珍しくない月9だけに、『SUITS』の初回には、業界関係者も『あり得ない』と驚いていますよ。第2、3話で大きな右肩下がりがなければ、全話平均15%超えも射程圏内です(同)
しかし、期待値が低かった一方、そもそも『SUITS』は「ヒットのセオリーは一応抑えている」(テレビ局関係者)という声もある。
「織田&鈴木の共演に関心を寄せる世代は40代以上でしょうが、これは現在の連ドラメイン視聴者層に当てはまっているんです。また『ヒットした原作ありき』という点、また『ドロドロせず、わかりやすいストーリー』という点も、現在の人気ドラマの傾向にぴったりマッチしている印象です」(同)
テレビ関係者の間では、長らく続くフジの視聴率低迷は、11年の東日本大震災がきっかけだったとされている。
「バラエティ番組の視聴率が軒並み下がり、ドラマやニュース、ひいては全時間帯に影響が及んでしまった……といわれていますね。しかしここ1年ほどで、数字も下げ止まりとなり、現在は緩やかに回復を見せている。テレビ業界では『一度視聴率が大暴落しても、10年以内にある程度元に戻る』というのが共通認識なのですが、フジにとっては月9の復権が、その契機となるかもしれません」(同)
フジの大きな期待がかかっているであろう『SUITS』。まずは第2話以降の視聴率推移に注目していきたい。