カルチャー
雨宮紫苑氏に聞く
「就活メイク講座」はなぜ気持ち悪いのか? 日本の“就活マナー”が失ったもの
2018/10/13 16:00
雨宮氏が抱いた、数々の就活ルールに対する違和感――それを紐解いていくと、就活のオモテとウラに気づかされたそうだ。
「就活に関する本にはたいてい、『ほかの学生に比べて秀でているところをアピール』『自分を雇うメリットを伝えよう』というように、周りと差別化することが大切だと書かれています。でも実際は、同じような見た目、優等生的な受け答えがパターン化している。なんだかよくわからないですよね。『結局どうしてほしいの?』っていう……。個性を求めるのにみんな同じ見た目を前提とすることに違和感があったし、『こんな無個性な見た目にさせられて、どう個性をアピールすればいいんだ!』と腹が立ってきました」
個性と無個性という、相反する2つを求められる日本の就活に、雨宮氏は“その会社に入るためのテスト”だけではない側面を感じているようだ。
「日本の就活は、日本の働き方に適正があるのかチェックする通過儀礼なのかもしれませんね。個性より画一、主張より調和、というような。私はそれにパスできなかったし、したいと思えなかった。だから、就活をやめました」