北川悦吏子、野島伸司、坂元裕二……1990年代を代表する脚本家、2018年の「人気低迷」
10月1日に放送されたNHK連続テレビ小説『まんぷく』第1話が、平均視聴率23.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。これは9月をもって終了した『半分、青い。』の初回21.8%を上回っただけでなく、朝ドラ初回として今世紀最高の数字となった。
「一部ネットユーザーの間で、放送前から『早く「まんぷく」始まらないかな』と言われていたのは、『半分、青い。』が大不評だったから。主人公・楡野鈴愛(永野芽郁)の“難アリ”な性格や、オーソドックスな朝ドラとはかけ離れた内容が賛否を招いたほか、脚本家・北川悦吏子氏のTwitterは何度も炎上していました」(芸能ライター)
北川氏はTwitterで作品の裏話をしたり、視聴率への持論を展開。ドラマに集中したい層から「Twitterでごちゃごちゃ話すのやめて」「黙ってろよ!」と反感を買っていた。
「そんな北川氏といえば、1992年の『素顔のままで』(フジテレビ系)や93年の『あすなろ白書』(同)、96年の『ロングバケーション』(同)といった恋愛ドラマを手がけて大ヒットを連発し、『恋愛の神様』と呼ばれていた時期も。2000年に木村拓哉と常盤貴子がダブル主演した『ビューティフルライフ』(TBS系)でも、最終話で41.3%を叩き出すなど大ヒットしたものです」(同)
しかし『半分、青い。』には「朝ドラらしくない」「朝からイライラする」という声が噴出したところを見ると、北川氏と朝ドラは相性が悪かったのかもしれない。
「今年は同じように90年代を中心に活躍した脚本家の“人気低迷”が印象づけられる話題が相次いでいます。91年の『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)、92年の『愛という名のもとに』(同)、93年や97年の『ひとつ屋根の下』(同)シリーズなどが高視聴率を獲得した野島伸司氏は、今年7月クールに石原さとみ主演の『高嶺の花』(日本テレビ系)で脚本を担当しましたが、“時代遅れ”の烙印を押されてしまいました」(テレビ局関係者)
同ドラマでは、石原の演技に対しても「お嬢様役なのに下品」との書き込みが散見されたが、作品自体に「いつの時代だよ、って思うほど古臭い演出」「セリフも今っぽくないから、なんか恥ずかしい」といった指摘も。また、「展開についていけない」「脚本が悪すぎる」などと批判する者も少なくなかった。
「結局、『高嶺の花』は好調枠の“水10”でありながら、初回と最終回以外の視聴率が1ケタ台で推移し、全話平均も9.5%と、2ケタ台には乗せられず。野島氏は16年に脚本を手がけた『OUR HOUSE』(フジテレビ系)が全話平均4.5%と大爆死していましたが、名誉挽回とはなりませんでした」(同)
一方、10年の『Mother』(日本テレビ系)や13年『Woman』(同)など、近年も高視聴率&話題の作品を世に送り出してきたのは坂元裕二はどうだろう。
「今年1月クール放送の『anone』(同)は広瀬すず主演、脚本は坂元氏ということで放送前から注目を集めていたものの、蓋を開けてみると最初から最後まで1度も2ケタ台に到達できず、全話平均6.1%と撃沈しました。坂元氏も、91年に脚本を務めた『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)が今も名作として語り継がれていますが、『anone』に関しては『重いし、見てるのがしんどくなってくる』『雰囲気が暗いだけじゃなくて、わかりにくい』『好き嫌いが分かれる脚本』との意見が寄せられていました」(ドラマプロデューサー)
平成も終わりに向かっている今、脚本家たちにも変化が求められているのだろうか。