フジが「医療ドラマ」連発体制に? 山崎賢人『グッド・ドクター』予想覆すヒットのその後
業界内での「大コケ必至」という下馬評を覆し、全話平均視聴率11.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で有終の美を飾った連続ドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)。「人気原作ではないオリジナルドラマ、かつ、人気のピークを過ぎたとされる山崎賢人主演という企画から、業界評はごく冷めたものだった」(テレビ局関係者)というが、同放送枠の全話平均2ケタ獲得は、2014年の石原さとみ主演『ディア・シスター』以来の快挙となった。この流れにより、テレビ局関係者の間では、今後のフジドラマは、“医療モノ”が連発されるのではないないかと言われているようだ。
「今期は、沢村一樹主演の月9『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』も久々の全話平均2ケタ超えで、現状のフジとしては快挙となりました。ヒットドラマの法則といえば、『ジャニーズ主演』と『医療・刑事モノ』でしたが、ここ数年のフジは、それでも1ケタ作品を連発していただけに、落ちに落ちた数字もようやく“下げ止まり”が見えてきたのかもしれません」(芸能ライター)
かつてはフジの看板枠だった「月9」枠も、近年は視聴率が低迷。期待が掛けられていた今年4月期の長澤まさみ主演『コンフィデンスマンJP』も全話平均8.9%止まりで、同1月期の芳根京子主演『海月姫』に至っては、6.1%の大爆死だった。
「近年の月9のヒット作といえば、昨年7月の山下智久主演『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-3rd SEASON』が突出しており、全話2ケタで平均14.6%を記録しています。それ以前で、最後に平均2ケタ超えを達成したのは、15年10月期の石原さとみ主演『5→9~私に恋したお坊さん~』だったことを考えると、いかにフジの月9が低迷しているかがわかるのではないでしょうか」(同)
かつての看板枠ですら、この状態とあって、近頃のフジドラマには「主演が決まらない問題」がたびたび取り沙汰されるようになった。
「特に月9がそうなんですが、『主演しても大コケが目に見えている』『役者としての格が落ちる』として、事務所や役者本人が、オファーを受けたがらないんです。そうやって、主演が二転三転した後に、突貫で作品が作られ、結果的に悲惨な視聴率を叩き出してしまうという例が、これまでに何作が見受けられました。これでは話にならないと、ある程度数字が見込めるとされる医療モノに手を出し始めたとみられ、『グッド・ドクター』の成功を機に、この傾向はより顕著になっていくものと考えられます」(テレビ局関係者)
かつては、時代を象徴する恋愛ドラマを数多く放送してきたフジだが、やはり背に腹は代えられないということなのだろうか。
「来年1月期の月9も、主役探しにやや手こずっていたようですが、現状では『原作ありの医療ドラマ』で企画が進んでいるようで、関ジャニ∞・錦戸亮が主演を買って出たそうです。『コード・ブルー』以来となる『ジャニーズ×医療モノ』が実現するようだと、社内の期待も高まっているそうですよ」(同)
果たしてこの作戦により、フジは視聴者離れを食い止めることができるのだろうか。