iHerbで購入できてしまう、3つの「危険な海外サプリ」! 専門家が注意点を徹底解説
昨今、健康・美容志向の高い人たちがこぞって利用しているという、アメリカの人気通販サイト「iHerb」。海外のサプリメントや健康食品、お菓子、コスメなどをお得かつ手軽に購入できるとあって、SNSでは、オススメ製品を盛んに紹介するユーザーも少なくない。なんでも同サイトでは、ユーザーがiHerb製品を紹介し、販売に結び付いた際に手数料を受け取ることができるアフィリエイトプログラム、また、ユーザーが新規ユーザーにサイトを紹介することで、双方にクレジット還元、割引が適応されるという紹介プログラムを実施しており、こうした仕組みにより、ネット上でiHerbの宣伝が活発化し、爆発的に知名度を上げたとも考えられる。
そんなユーザーを増やし続けるiHerbだが、ここである疑問が浮かぶ。「海外のサプリメントの安全性は確かなのか?」という点である。アメリカのサプリメントは、FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認がなければ商品として販売が認められず、抜き打ち検査も実施されていることから、iHerb製品は「安全だ」とする向きもあるが、果たして日本人にとっても安全といえるのだろうか。
今回、『そのサプリ、危険です!』(経済界)の著者である、予防医療サプリメントアドバイザー・柴田丞氏に話を聞くと、iHerbで買えてしまう危険なサプリは「存在する」とのこと。「おおまかに3つのパターンに分けられる」というその危険なサプリの詳細を、具体的な製品名を挙げながら解説してもらった。
1:トリプトファン、メラトニン……過去に有害事象が報告されたサプリ
まず、柴田氏は「有害事象が報告されている、極論的には死亡事故が起こった事例のあるサプリが、iHerbで販売されている」と衝撃的な事実を指摘する。
「『トリプトファン』というサプリです。これは、脳内のセロトニンというホルモンを作るアミノ酸の一種で、『睡眠改善効果』があるのですが、今から約30年前、アメリカで有害事象が発生しています。『好酸球増加筋肉痛症候群(好酸球が急激に増加し、非常に強い筋肉痛や発疹を伴う症状)』が約1500症例、また死亡者が40名弱報告され、当時『トリプトファンの製造過程での遺伝子組み換えによる副生成物が原因』と言われていたんですが、実際のところ、よくわかっていないんです。今でも一応、トリプトファンを販売している日本のサプリメーカーは存在しているものの、量はかなり少なめに設定されており、事故当時『1日あたり1000mg』で売られていたものが『500~600mg』となっています。ただ、iHerbを見ていると、いまだに『1日あたり1000mg』のものが売られているんです」
iHerbで販売されているということは、現在、大きな事故は報告されていないのかもしれないが「詳細の原因がわかっていないだけに、『安易に使うのは危険かな』と感じますね」という。
「もう1つは、『メラトニン』というサプリで、こちらも『睡眠改善効果』があるのですが、最近フランスで、メラトニンが原因と思われる、頭痛やめまい、吐き気の有害事象が報告されています。フランスでは、メラトニンが医薬品としても使用されているため、『1日2mg以下』に規制されているものの、iHerbでは、3mgや5mgのサプリが普通に販売されているんです。体調に問題がない成人の方が飲めば問題はないようですが、例えば、妊婦さんやお子さんが飲むと、頭痛などが起こると報告されているので、注意が必要です」