「新潮45」は近く“廃刊予定”? 小川榮太郎氏の「LGBTめぐる主張」で大炎上の舞台ウラ
新潮社の発行する月刊誌「新潮45」をめぐって、同社内で“内部紛争”が起こっていると、ネット上で話題になっている。同社文芸書籍編集部の公式Twitterアカウントが、「新潮45」に対する批判ツイートを、次々とリツイートするという前代未聞の事態だが、その背景には、近年ささやかれる「新潮45」の“廃刊説”が、大きく影響すると、業界内ではみられているようだ。
今年7月、自民党・杉田水脈議員の「LGBTは生産性がない」という文章を掲載して大炎上した「新潮45」は、9月18日発売の最新号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」なる特集を展開している。その中で、文芸評論家・小川榮太郎氏が、「政治は『生きづらさ』という主観を救えない」と題した文章を寄せており、これが現在、大バッシングを巻き起こしているのだ。
「小川氏は、“LGBTはふざけた概念”などとし、『満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて根深かろう。彼らの触る権利を社会は保障すべきではないのか』と、LGBTを認めるのであれば、痴漢する男性の権利も保障すべき……といった旨の主張をしています。ネット上では、『性的指向と犯罪行為を同一に扱うな』『まったく意味不明の考え』といった批判が飛び交い、『これを掲載した出版社の良識を疑う』など、新潮社に対する疑問の声も散見される状況です」(出版関係者)
一般読者のみならず、作家陣からも、新潮社に対する“不買宣言”が次々と飛び出す中、「新潮45」とは別部署である同社文芸書籍編集部の公式アカウントが、19日未明からTwitter上の「新潮45」批判ツイートを次々とリツイート。一旦はそのリツイートを取り消したものの、精力的な“リツイート活動”を再開した。
さらに「新潮文庫nex」のTwitterアカウントも19日より、同様のリツイートをしているほか、編集長名義で「ひとつの意見を尊重しつつ、まったく別の意見も尊重できる、その幅の広さ、好奇心の強さ、『真実』って何だろう、と問い続けることこそが、新潮ジャーナリズムの真髄だと、僕は思っています」というツイートを投稿。同じ社内の別部署が、「新潮45」に対して否定的なスタンスを表明したことで、ネット上には称賛の声があふれているのだ。
そんな中、「新潮45」のLGBTバッシングは、同誌の“廃刊説”が関わっているという指摘も。
「ここ数カ月ほど、出版関係者の間では『新潮45』の廃刊説が、ほとんど事実のように語られています。杉田議員、そして小川氏の文章を掲載したのは、同誌編集部の『廃刊前に爪痕を残したい』という意識によるものではないかと言われているんです」(別の出版関係者)
しかし、話題になっているとはいえ、「新潮45」は炎上では済まないレベルの猛バッシングに見舞われている。
「作家から不買運動を突きつけられ、ほかの編集部から批判されている現状を見れば、『爪痕を残す』という作戦は、大失敗だったと言わざるを得ません。近く沈没する予定の泥舟と同一視されることは、ほかの編集部としても耐え難いでしょうし、批判ツイートをリツイートするのも、ある意味まっとうな戦略と言えるのかもしれません」(同)
「新潮45」が、“爪痕”と“汚点”を履き違えたまま、暴走し続けなければいいのだが……。