「潔癖症の姑が同居したがっている」悩めるズボラ嫁に、プウ美ねえさんが“丁重な断り方”を指導
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「夫と姑は気が合わず、ほどんど口をききません」
舅が亡くなり、早6年、まだ元気な潔癖な姑が同居をしたがっています。私は、家事は適当に済ませてしまう性格だし、まだ5歳の息子は散らかし放題。どうしたらいいでしょう。そんな潔癖な姑の長男である夫は大変ズボラで、姑とは気が合わず、実家に顔を出してもすぐに帰ろうとするし、ほとんど口をききません……。(片付け下手さん、42歳)
【プウ美ねえさんの回答】
「片付け上手」「きれい好き」と評してもよさそうなところを、「潔癖」といい切るあたり、あなたがお姑さんを大好きでないことは伝わりました。お互いの経済的協力や家事の分担、子育て援助などの利益が特に見込めないなら、無理して同居する必要はありません。距離をおいて、おだやかに暮らしたほうがよいでしょう。「暮らしのスタイルが違うので、生活スペースを共有するような同居のしかたは私達がつらいのです」と、正直に、やさしく伝えればよろしい。あくまで「暮らしのスタイル」が理由です。けっして「潔癖」という言葉を出して非難しないように。かならずや泥仕合になります。
きれいすぎて落ち着かない、というのはありますが、ひとの家が片付いているからといって不快になるズボラ派はあまりいません。おなじように潔癖派も、ふつう他人のテリトリーでは心にシャッターを下ろせるものです。ご夫君とお姑さんが合わないのは「潔癖」「ズボラ」という派閥の違いが原因ではないように思われます。おそらくお姑さんはご夫君を独立した大人として尊重できておらず、あれこれ干渉したりして疎ましがられているのではないでしょうか。
同じように、あなたのお子さんの人格も、あなたのモノではありません。今はご両親の影響で散らかし放題かもしれませんが、「好きで散らかしている」と「片付けかたを知らない」は違います。たとえば時々お姑さんに来てもらい「私達夫婦では片付け教育ができないので、どうぞやさしく仕込んでやってください」と任せてしまうのも一つの手です。将来息子さんが「その気になれば片付けられる」男に育つのならば、とても良いことではありませんか?
【今月のエプロンメモ】
政治的信条や宗教、食べ物や娯楽の趣味があいいれなくても、仲良く暮らす家族や恋人はおおぜいいます。そもそも人間同士が常に100%同調することなどありえません。身近な人ほど、なるべく良い点、無害な点だけを見て、あとはいじらないでおくのがコツです。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
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