昼は食事を与えられ、夜は精を吸われる――ジャニーさんとの“蜜月”と“恥辱”の日々
そんな木山氏が、ついにジャニー氏との最後の一線も超えてしまったのは、テレビデビューを果たした直後だったという。
同著の第四章「僕はジャニー喜多川とセックスをした」の項に、その詳細は官能小説かのように、数ページにわたって克明に記されている。
その日のジャニー氏は、明らかにいつも以上にヤル気満々で、まずは少年の弱みを知り尽くしたフェラチオで、木山氏を1度目の射精に導く。さらに足の指の一本一本にまで舌を伸ばし、またしても激しいフェラで木山氏に襲い掛かり、なんとアナルにまで舌を伸ばしてきたという。木山氏の下半身は「うそだろ!」という思いと裏腹に、気付けばパンパンに張り詰めてしまったという。
そこにひんやりとした感触を覚えた。何かがペニスに塗られたみたいだ。
と思った瞬間……!
「ああ~~~っ!」
ジャニーさんの嬌声だ。そして、僕のペニスは口ではない何かが生暖かくしめつけられるものに包まれた。
恐る恐る目を開けた。
「げっ! うそだろ!」
今にも叫びそうになった。ジャニーさんが僕の上に馬乗りになっているじゃないか。そして、上下運動をはじめた。
まさか、ケツの穴に、僕のチンポを!
こんなことが許されていいはずはない。
だが、デビューへの道のりと思ってこの地獄に耐えてきた木山氏に、ついにデビューが決まる。
「次のデビューが決まったよ。グループ名は『光GENJI』。そこのメンバーにYOUは入るからね。佐藤も諸星も一緒だよ」
しかし、実際に、光GENJIとしてポスター撮りや、アイドル誌の取材まで受けながら、デビューしたグループに木山氏の姿はなかった。
彼になにがあったのか。次回では、木山氏がデビューを目前にジャニーズを去る原因となったという、都市伝説的に語られてきた、ジャニー氏のもう一つの重大疑惑について、複数の告白本から改めて検証していこうと思う。
(渡邊孝浩)
※今日では差別意識を助長する表現ですが、「逆セクハラ」同様、「セクハラ」が男性から女性への“行為”と限定されていた当時の社会的状況を伝えるため、時事用語と捉え、1999年の「週刊文春」(文藝春秋)報道から引用しています。
<バックナンバーはこちらから>
・54年前、毒牙にかけられた「初代ジャニーズ」(第1回)
・16歳の「おれ」にジャニー喜多川が繰り返した性行為(第2回)
・13歳を誘い犯した、ジャニー喜多川のパワハラと“行為”(第3回)
・16歳の“僕”が「スター抜てき」と引き換えたもの(第4回)
・「行為」をしなければJr.で終わる(第5回)
・ジャニー喜多川氏の「泡風呂の儀式」「頬にキス」(第6回)