強盗・強姦未遂事件に遭い、暗闇の中「死ぬ」と覚悟……シングルマザーの実体験告白
平和だと思っていた日本の埼玉県深谷市で強盗・強姦未遂事件の被害に遭いました。「日本は安全」「地元だから安全」ではないこと、犯罪に巻き込まれる時は国も場所も関係なく、ある日突然なのだと思い知らされた体験です。
「相手は誰でもよかった」という暴力事件や性犯罪などは、誰もがいつ被害に遭うかわかりません。性犯罪の被害者は泣き寝入りすることが多いため、表に出てこない事件は数え切れないほどあるといいます。現実に起こりうる危険を多くの人に伝えたいので、私の実体験をお話したいと思います。
2018年5月10日の夜、自宅の最寄り駅からの帰り道で強盗・強姦未遂の犯人となる見知らぬ男に襲われました。フィリピンのセブに移住していた4年間は一度も危険な目に遭ったことのない私が、安全なはずの日本の田舎町で死にそうになったのです。
強盗・強姦未遂事件の経緯
埼玉県北部の田舎町から、毎日片道約2時間かけて新宿まで通勤しています。旦那とは6年以上別居していて実質シングルマザーのため、子どもたちと共に私の実家に住んでいるのです。
埼京線の満員電車でぎゅうぎゅう詰めの通勤は、はじめの3カ月くらいはかなりキツかったものの、今ではもうすっかり慣れて日常生活サイクルの一部に。5月10日は、毎月一度の会社組織幹部との定例会議と食事会があり、社長や会社役員と一緒にお酒を飲んで帰宅が遅くなりました。
自宅の最寄り駅からタクシーで帰る予定でしたが、その日は運が悪いことにタクシーは全滅。タクシー会社に電話をしたところ「今日は電車の遅れがあったからタクシーがすべて遠方まで出払ってしまっていて絶望的です」と言われ、しょうがなく徒歩で帰宅することに。駅から家までわりと距離がある中、その日あった楽しいことを思い出したり、明日の予定を頭の中で確認しながら歩いていた途中の出来事です。
グレーのフード付きパーカーを着た見知らぬ男が、私の少し後ろをずっと歩いているのに気づき、嫌な予感がして小走りで帰ろうとした時でした。
男にいきなり後ろから羽交い締めにされ、アスファルトの歩道上で押し倒され、10発以上馬乗りで殴られたのです。民家や街灯がほとんどない暗闇の中、一瞬にして「私の人生終わった」「死ぬ」と恐怖を感じました。全身全力を振り絞っても男から逃げることはできず、トレンチコートのベルトが無理やり外される間、ただ悲鳴を上げることしかできませんでした。