ディズニーランドの凋落始まる? 入園料再値上げ説に「混雑緩和も望めない」と専門家語る
「高いですよね、ディズニーランドの入園料が約8,000円近くというのは(笑)」
開口一番、率直な感想を述べてくれた中島氏。15・16年、2年連続で実施された「入園料500円アップ」についても、「結構な値上がり率でした」と振り返る。
「しかし、ライバルであるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、大人7,900円(スタジオ・パス)なので、ディズニーランドも『同程度になる』と言えます。USJはかなり強気で、『それでも海外の大型テーマパークに比べれば安い』というスタンスなんです。確かに、アメリカのユニバーサルスタジオやディズニーランドは、入園料がだいたい『大人1万円』なので、日本のディズニーランドが値上げしたとしても、安いといえば安いんですよ」
また、入園料を遊べる時間で割ると、ディズニーランドがほかのテーマパークより高額とは思えないと、中島氏は指摘する。
「ディズニーランドは、朝から晩まで丸1日遊べる。そう考えると、ほかに比べて入園料はお得だという見方もできると思います。例えば、入園料4,000~4,500円の中規模テーマパークは、空いているとだいたい2時間で園内を遊び終えてしまいます。小規模テーマパークだと、30分で全部回れるところもあるくらいですから」
ディズニーランドより集客力の弱いテーマパークと比べると、確かにお得だろうが、「社長がそれを口に出すことはできないでしょうから、あくまで『ディズニーランドの価値が上がる』という理由で値上げを検討しますと説明したのだと思います」とのこと。
このように、海外との比較、日本のテーマパーク事情に鑑みると、ディズニーランドの値上げはそこまで荒唐無稽な検討ではないように思えるが、それでも中島氏は、入園料約8,000円は「非適正価格」とズバリ指摘する。
「ディズニーリゾートは利益率が高いので、何もそこまで値上げをしなくても十分利益を出せると思います。以前は6,000円程度で遊べた場所に、8,000円近く払わなくてはならないというのは、ゲストも疑問を抱くでしょう。どんどん気軽に行ける場所ではなくなっている印象です。しかも2人で行くと1万6,000円と倍増します」