「どの番組も同じに見える」「ジャニーズ偏向」お茶の間に増加傾向“日テレアレルギー”とは?
7月29日放送の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)が、平均21.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率をマークしたことがわかった。これで『イッテQ』は2週連続の20%超え(前週20.3%)の快挙を成し遂げた。
「全日(午前6時~午後0時)視聴率ではトップを逃すことも多くなった日テレですが、23日から29日までのゴールデン(午後7時~午後10時)とプライム(7時~11時)視聴率は、在京民放で首位でした」(業界関係者)
だが今、同局の番組がどうも苦手だという“日テレアレルギー”を訴える視聴者が増加しているようだ。一体、なにを不快に感じているのだろうか?
不満の声の1つはまず、ジャニーズタレントの多さだ。
「日曜でいえば、『シューイチ』のKAT‐TUN・中丸雄一に始まり、『スクール革命!』のHey!Say!JUMP・山田涼介、知念侑李、八乙女光、ジャニーズJr. ・高地優吾、続けて『ニノさん』の嵐・二宮和也、夜は『THE 鉄腕!DASH!!』のTOKIOから、そのまま『イッテQ』でNEWS・手越祐也、そしてドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』の主演はNEWS・加藤シゲアキです」
さらに、平日は露出量が格段に上がり、ジャニーズWEST・中間淳太といった『ヒルナンデス!』の曜日レギュラーはもちろん、『月曜から夜ふかし』の関ジャニ∞・村上信五、『ザ!世界仰天ニュース』の中居正広、『ぐるぐるナインティナイン』のSexy Zone・中島健人。土曜も正午から『メレンゲの気持ち』でHey!Say!JUMP・伊野尾慧が、夜には『嵐にしやがれ』で嵐など、日曜を除いても約24人が登場する。
「日テレを苦手とする視聴者は、こうした状態を『偏向キャスティング』と捉え、『ジャニーズに汚染されている』と良いイメージを持っていないようです」(芸能ライター)
さらにもう1つ、アレルギーを引き起こす原因は、番組演出にあるようだ。
「日テレは、スタッフ間における縦のつながりが密で、普段から後輩ディレクターが先輩のもとで編集の仕方などをみっちり学ぶことが多い。さらに『24時間テレビ 愛は地球を救う』という局を挙げての一大イベントでは、部署や番組の垣根を越えて直接学ぶ機会もある。つまり日テレイズムが切れ目なく継承されているのです。それは良いことでもあるのですが、一方、最近ではトップクリエイターの力があまりにも大きくなってしまったため、同様の手法が継承され、似たようなテロップの入れ方や効果音、ナレーションが蔓延してしまっているのです。結果、企画が違っても同じようなテイストの番組が増殖しています」(前出・業界関係者)
つまり、番組ごとの特性に差がなくなり、極端なことを言えば、1日中同じような番組を垂れ流している「金太郎飴」状態、と捉えることもできる。
ほかにも、同局のほころびはある。7月19日の『ぐるぐるナインティナイン』は、明石家さんまが「ゴチになります!」のVIPチャレンジャーとして登場した効果で12.9%を記録したが、翌週26日の放送では7.0%と暴落。ゲストや企画を変えただけで、視聴者が他局になびくという危険な状態が見られる。
「プライムで放送されている今期のドラマも、『高嶺の花』が8.2%、『サバイバル・ウェディング』が7.6%、『ゼロ 一獲千金ゲーム』が6.3%と、3話目にして早くも全てが1ケタに沈むなど、日テレはドラマが圧倒的に弱い」(前出・芸能ライター)
日テレは果たしていつまで民放の雄でいられるのだろうか。
(村上春虎)