主婦やジャニオタもターゲットに? 被害急増の「メールレディー詐欺」の実態とは?
メールレディー詐欺の手口を知ると、なぜそんな“うますぎる話”を信じてしまう女性がいるのかと疑問がわいてくる。「身寄りのない老人がお金を渡したいと持ちかける」といった類の話は、“迷惑メールの定番”と言って過言ではないだろう。
「メールレディーに登録するのは、そもそもお金を稼ごうとしている人。そこで、『お金がもらえる』と聞くと飛びついてしまうわけです。最近では、肉体関係を持たずに報酬を受け取る“パパ活女子”などが話題になっているだけに、『女性に何もしてもらわなくても、お金を払いたいという男性はいる』などと考える女性がいるのかもしれません。冷静に考えれば、あり得ないことですが」
池田氏は、メールレディー詐欺に引っかかってしまう若い女性は、単純に“遊ぶ金ほしさ”だというが、「実は40~50代の被害者も少なくない。主婦の方も一定数いる」と言い、その場合の事態は深刻のようだ。
「『生活費の足しにしたい』という理由でメールレディーに登録し、貯金を使い込んでしまったという方、また、親から残してもらった遺産をつぎ込んでしまったという方もいらっしゃいました。こうした詐欺に遭ってしまう人の中には、言い方は悪いかもしれませんが、話してみると“とても理解力のある方”もいらっしゃいます。『どうして引っかかってしまったのか、あの時はどうかしていた』などと後悔されているのを見ると、『それでもお金に目がくらんでしまうことはあるのだ』と思ってしまいますね」
メールレディー詐欺に関して、池田氏は「今はまだ“危険だ”という情報が広まっていない」と注意喚起の重要性を訴える。
「かつての出会い系サイトでの詐欺は、サクラが利用者の男性を騙すものでした。そのターゲットが女性になったというわけです。“メールのやりとりで簡単に高収入”といった謳い文句も、男性に比べて空き時間の多い女性向けですよね。また、“あなたにお金を渡したい”という言葉に騙されやすいのは、個人的には男性より女性だと思っています。というのも、失礼な言い方かもしれませんが、男性が女性にお金を渡すことに比べ、女性が男性にお金を渡すというのは、一般的にあまりないからです」
現在も、ネット上で飛び交っているメールレディーの求人募集。ジャニーズやK-POPファンの女性に対し、メールレディーの紹介であることを明かさないまま「チケット代、グッズ代の足しになる副業がある」と、SNS上で声をかけてくるケースも考えられるそうだ。金欠に悩み、副業を探している女性は、今一度「うまい話には裏がある」という言葉をかみ締めるべきだろう。
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