コラム
知られざる女子刑務所ライフ43

浅野忠信パパは実刑間違いナシ! 元女囚が明かす、覚醒剤の“本当の怖さ”

2018/07/22 16:00

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■大阪で出版記念イベント出演

 毎日、本当に暑いですね。豪雨の被災地も、めっちゃ心配です。

 7月5日の大阪も大雨でしたが、そんな中、『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)の出版記念イベント『元女囚が語るリアル女子刑務所ライフ!with 元ヤクザ&元弁護士』に出演させていただきました。場所は大阪ミナミのトークライブハウス・ロフトプラスワンウエストで、大雨にもかかわらず、たくさんの方に来ていただきました。

 超豪華ゲストの元「山口組顧問弁護士」で作家の山之内幸夫先生と、元「山口組系組長」で作家の竹垣悟さんをお迎えしての2時間くらいの「ぶっちゃけトーク」は、ホンマ楽しかったですね。そして、大雨の中を来ていただいただけでもうれしいのに、本もたくさんお買い上げいただきました。来てくださった皆さん、企画してくださったロフトプラスワンとイースト・プレスの皆さん、そして読者の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。

■まだクスリやってる?

「中野さんは、今も(覚醒剤を)やってると思いました」

 トークでの山之内先生の『女子刑務所ライフ!』の感想です。山之内先生は、山口組の顧問弁護士をされていたことで有名ですが、女性の覚醒剤事件の弁護人も何件もされていたそうです。なかなかシャブをやめられない女性を、たくさん見てこられたんですね。

 会場からは笑いも出ましたし、冗談半分なのでしょうが、厳しいなあと思いました。覚醒剤のホンマの怖さは、心身を侵されて周囲に迷惑をかけることだけやなく、こんなふうに「ポン中」という烙印が一生ついて回ることもそうです。私にとっては、この烙印のほうが怖いです。

 出所してから、私は一生懸命に更生の道を歩んできたつもりです。2軒のラウンジを経営して、家族を大切にして、執筆もがんばっています。でも、「まだクスリやってんやろ」と言われることもあります。直接言うてこなくても、思てる人はもっといてるでしょうね。これはもう自分でがんばって信じてもらうしかないのですが、世間様の目はなかなかに厳しいです。

 更生が難しいのは、こういう理由もあります。「いくらがんばっても、どうせ信用してもらえへん」と寂しくなって、またクスリに手を出してしまう人は多いです。それに、クスリを封印しても、寂しくてお酒を飲みすぎてアル中になる人もいてます。

 せやから更生には自分の努力はもちろんですが、周囲の支えも大事です。私は家族や友人、ラウンジのスタッフなどに助けてもらえているので、もっともっとがんばれると思います。

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