吉岡里帆『健康で文化的な最低限度の生活』、生活保護をテーマに掲げるも「中身がなかった」の声
7月24日夜9時から第2話が放送される、吉岡里帆の主演ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)。視聴率は初回7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、厳しいスタートをきった。
同ドラマの主人公は、新人ケースワーカー・義経えみる(吉岡)。安定・平凡を求めて公務員になったえみるは、栗橋千奈(川栄李奈)や七条竜一(山田裕貴)ら4人の同期とともに激務必至の生活課に配属される。福祉の知識もなければ人生経験も足りないえみるが、受給者たちのさまざまな人生模様に触れながら少しずつ成長していくというストーリーだ。
第1話では、配属されたばかりで不安を抱えながらも、受給者たちと関わっていくえみるの姿が描かれた。先輩ケースワーカーの半田明伸(井浦新)から担当を任されるが、その数は実に110世帯。想像以上に忙しい現場で悪戦苦闘している中、えみるの元に1本の電話がかかってくる。
電話の主はえみるの担当する受給者で、「これから死にます」とだけ告げると、すぐに電話を切ってしまった。大慌てのえみるに対して前任者や親族は、いつものことだからと、まともに取り合おうとしない。しかしこれが、新人のえみるにとってあまりにショックな事件へと発展することに。
ある日、出勤直後に上司の京極大輝(田中圭)から別室に呼び出されたえみる。そして、電話で死ぬと告げてきた担当受給者が自殺してしまったことを伝えられる。厳しい現実を突きつけられて涙が止まらないえみるは、自分なりに受給者たちの人生に寄り添っていかなければと、強く決意するのだった。
「担当受給者の自殺をキッカケに、『本当にここまでしてくれるの?』と思うほど、えみるは担当者の人生に深く関わろうとします。作中ではトラブルを起こした受給者を警察署まで迎えに行く場面や、公園で缶コーヒーを飲みながら相談を聞くといったシーンも描かれ、ハートフルな展開に持っていきたかったのでしょうが、『社会問題を取り上げてるわりに普通のヒューマンドラマでがっかり』『視聴者に考えさせるドラマを想像してたけど、正直そんなに中身はなかった』とシビアな意見も見られました」(芸能ライター)
第2話では生活課の仕事に少しづつやりがいを感じてきたえみるが、母子家庭の受給者が抱える新たな問題に直面。シングルマザーの聡美(江口のりこ)が仕事と子育てと父親の介護をこなしている一方で、娘のリナ(瑞城さくら)の贅沢な暮らしぶりが明らかになるのだった。
「予告映像では、生活保護費の不正受給にスポットライトを当てた展開がうかがえます。しかし、えみるをはじめ登場人物のコメディー調なセリフが目立つようで、『不正受給の話をするなら、ふざけた感じじゃなくて重苦しい雰囲気で進めてほしい』『これも結局ほっこりしたオチで締めるのかね』と物語の方向性に注目する声もありました」(同)
デリケートな問題を扱っているだけに、物語の中でどこまで追求するべきかは難しいところ。今後の展開に注目したい。