男性へのセクハラ疑惑をかけられているケヴィン・スペイシー、イギリスでの捜査対象が6件に!
昨年秋にアメリカのエンターテインメント界で巻き起こった、セクハラ/性的暴行被害者が加害者を告発する「#MeToo」運動で、早々に名前が挙がったケヴィン・スペイシー。
最初に彼を告発したのは「1986年に当時14歳だった」男性。ケヴィンは「30年以上前のことなので記憶にない。告発が事実なら、泥酔していたのだと思う」と弁解した上で、「実は、たくさんの男性とロマンチックな関係を結んできた。これからは堂々とゲイとして生きる」と突然のカミングアウト。タイミングがタイミングなだけに、「話題を性的暴行からセクシュアリティへとすり替えようとしている」と大バッシングを浴びた。
映画『セブン』『アメリカン・ビューティー』などで難しい役を演じ切り、ゴールデン・グローブ賞やエミー賞も受賞したNetflixの人気ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』での演技が高く評価され、大御所俳優へのステップを順調に上っていたケヴィンだったが、この告発で『ハウス・オブ・カード』は即クビに。
ドラマの製作総指揮者など裏方でも活躍していた彼だが、04年~15年にロンドンの劇場で芸術監督を務めていた頃、若手俳優に対して、また『ハウス・オブ・カード』ではスタッフに対してもセクハラしていたという疑惑が次々浮上した。
ここにきて、さらにケヴィンからセクハラを受けたという3人の男性の被害が明るみに出た。
米エンタメサイト「TMZ」は3日、ロンドン警視庁が4月に被害届を受理した「96年にウェストミンスターでケヴィンから性的暴行を受けた男性」の案件と、2月に被害届を受理した「13年にグロスターで」「08年にランベスで」ケヴィンから性的暴行を受けたという2人の男性の案件、合わせて3件の捜査を行っていると報道。これらの案件には、児童虐待・性的犯罪の部署も捜査に参加しており、被害者が事件当時に未成年だったことを示している。
ロンドンでの芸術監督時代、ケヴィンは未成年に対する性的暴行を日常的にしていたとされており、劇場側は20件以上の被害の訴えを把握しているよう。ロンドン警視庁を含め、イギリスの警察が捜査対象としているのはこれで6件になったと、「TMZ」は伝えている。
ケヴィンは、16年に米マサチューセッツ州で「酒を飲ませて酔わせた18歳の少年のズボンの中に手を入れて性器を触ろうとした」案件で捜査を受けており、ロサンゼルス地方検事局もほかの案件を起訴できないか調査中と報じられている。
「TMZ」の記事のコメント欄には「キモい男だ」「さっさと逮捕すべき」という意見もあるが、「悪いけど、昔、酒を飲んだ上で起こったという被害者の話を、どこまで信用できる? 気の毒だとは思うけど、訴訟を起こせる案件か?」「触らせれば自分もスターになれると我慢してたけど、売れなかったから次の手を打ってきたんだろ」という声の方が多い。「トランプが大統領だから、こういう告発ができたんだぜ。(「#MeToo」運動の発端となった)ハーヴェイ・ワインスタインから多額の政治献金を受けてきたヒラリーが大統領だったら、ハリウッドのセクハラ・性的暴行は今も続いていたはずだよ」という意見も出ている。
名声と立場を利用し、好き放題してきたケヴィン。セクシュアリティのカミングアウト後は口を閉ざしている彼だが、いつまで沈黙を続けるつもりなのか? 続報に注目したい。