“酒癖の悪さを開き直る”三十路の酔っ払いオンナたちへ……プウ美ねえさんがお灸を据える!
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「酔うと感情的になります」
プウ美ねえさん、こんにちわ。私の悩みを聞いてください。私は酒癖がひどくて、酔うと感情的になり、怒りのボルテージが上がると罵詈雑言まで出てくる始末。先日はついに歩道で寝てしまい警察に保護されちゃいました。仕事柄、お酒の席が多く、始めは控えめに飲むも、だんだん楽しくなり歯止めが利かず気づいたら深酒というパターンが多いです。こんな私、もう開き直って生きようと思い始めていますが、間違ってますでしょうか。
(マンゴーミルクさん、30歳)
【プウ美ねえさんの回答】
ゆめ軽く考えてはなりません。世の中には、開き直ってはいけないことがあるのです。政治家の嘘、その場にいない友達の悪口、エレベーター内での屁など、一度でもやってしまったら、二度と元のような関係でいられなくなる悪行というものがあります。そうなったら、心から悔い改めて新しい生き方をするしかありません。お酒の失敗もおなじです。
30歳というお年頃は、活発に仕事ができ、交友関係も広がって、同時にストレスも多い時期でしょう。そのストレスを、お酒で発散する人もおおいかもしれません。おねえさんも若い頃にはたいそう飲み、失敗を重ね、他人の酔いかたもいろいろ見ました。酒乱の友達に暴力をふるわれたこともあります。ふだんは紳士的な人でしたが、結局はゆるせず、疎遠になったものです。酒のせいだと理解していても、その人自身をきらいになってしまったのです。
お酒を楽しむのに女も男も関係ありませんが、とくに同席の女性が酔いつぶれたとき、男であるおねえさんは逃げることができません。介抱し、タクシーに押し込み、時には病院に付き添って「こいつが男なら放って帰れるのに」と、苦々しくおもったこともありました。助ける人がいるのを見越して甘えている様子が悔しいのです。男だって、中年だって甘えたい。けれど、これ以上友達にきらわれたくないから自制しているだけなんですよ。
【今月のエプロンメモ】
おねえさんは素敵な男性とお話をして、その人の笑顔をみるのが大好きです。しかし会話もできない酩酊状態では一緒にいて楽しかろうはずがありません。まして惚れてもいない相手では、きわめて純度の高い迷惑にしか感じないのです。そういう考えの人がいることも、どうぞお忘れなく。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
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