木下優樹菜こそ、「VERY」専属モデルにふさわしい――彼女が持つ「滝沢眞規子にないもの」とは?
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の有名人>
「もう一回絶対専属モデルやりたいと思っている」木下優樹菜
『another sky‐アナザースカイ‐』(日本テレビ系、5月4日)
経済的に裕福だったり、エリートと呼ばれる男性と結婚することは、ある種の女性にとって夢である。そういった男性と結婚した女性は“勝ち組”と言われ、羨望もしくは嫉妬を集める。
しかし、ここで多くの女性が見落としているのは、人より多くの物を手に入れた場合、より多くの“税金”を払う義務があるということである。例えば、工藤静香は、人気絶頂時の木村拓哉と結婚したものの、工藤は芸能活動において、木村を感じさせるエピソードを話してはいけないという“税金”を課せられている。「週刊女性」(主婦と生活社)によると、工藤はママ友と子どもの話はしても、夫の愚痴やノロケ話にはいっさい加わらなかったそうだが、それも自分の話がどう伝わるかを恐れての自衛策。一種の“税金”と言えるだろう。
この世に完璧な人間がいないように、完璧な結婚もない。誰と結婚してもそれなりの苦労があるのは当たり前だ。「VERY」(光文社)今年の6月号に掲載された、ライター・武田砂鉄氏による作家・桐野夏生氏のインタビュー記事には、世帯年収1500万円以上の勝ち組VERY妻の悩みは、セックスレスとある。例えば、家事が苦手な場合は外注すれば解決するが、夫に「カネを払うから、セックスしてくれ」と頼むわけにはいかないだろう。セフレを作る方法もあるが、同誌で過去に掲載された「妻だけED」という夫たちの座談会によると、「自分が妻以外の女性とセックスするのはアリだが、妻がほかの男性と浮気したら、即離婚する」そうなので、VERY妻の座から転落するリスクを考えると、現実的ではないだろう。
また、セックスレスは語りにくいテーマでもある。現在、「VERY」の顔は、モデルの“タキマキさん”こと滝沢眞規子で、夫はファッションデザイナーの滝沢伸介氏。渋谷区の一等地(安倍晋三首相とご近所だそうです)に邸宅を構えるザ・セレブだ。現在、夫が妻を語る(褒める)方式での連載を持っているものの、企業の社長である滝沢氏が、「うちは週一です」などと言い出すキャラクターとは思えない。
VERY妻が唯一持っていないもの、それは、満ち足りたセックスライフ。
高収入であり、夫と子どもがいて、幸福感にあふれる家庭を持っていることに加えて、セックスをしていそうなイメージがあり、かつセックスを語っても生々しさも嫌味もない芸能人はいないものか。そう考えたときに、思い当たるのが木下優樹菜なのである。