剛力彩芽、大富豪・前澤友作と交際宣言――男たちが「カネを求める女」に眉をひそめるワケ
ホリエモンやおぎやはぎは、テレビで女性に対して「ブスは嫌い」とはっきり言うタイプである。自分は女性に美を求めるのに、女性が金を求めるのを認めない、または嫌がるのはどうしてだろう。
人間の外側を「ルックス」「学歴」「職歴」「年収」とし、内側を「性格」「行動」「信条」「主義」と仮定する。女性の場合、「外側」の評価が内側に引きずられやすいという特徴がある。例えば『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)では、「美人は性悪で、ブスは性格がいい」とか、その反対に「美人は性格がいいが、ブスは妬みっぽい」というトーク展開をよく見るが、「イケメンは性格が良い/悪い」というバージョンを私は見たことがない。女性は「外側」によって「内側」を決めつけられる傾向がある一方、男性は「外側」と「内側」は別物とされているのではないだろうか。
男性にとって「外側」と「内側」は別物ゆえに、うまくいけば補完し合う関係となる。例えば、ホリエモンがテレビに出だした頃、要人相手でもスーツを着ず、Tシャツ姿であることが話題となり、年長者は「失礼だ」と不快感をあらわにした。つまり、服装という「外側」に難を示されたのである。
しかし、ホリエモンの「外側」はマイナスポイントだけではない。彼は、中退したものの元東大生である。東大という学歴(外側)がオジサンオバサンに信頼を与え、結果、ホリエモンの持論(内側)に耳を傾けるようになる。このように、外側と内側がうまく働き合い、最終的に「見かけはアレだが、いいことを言っている」と支持を集め、事業を拡大して年収(外側)が増えるのである。大きく成功するほど、講演会や書籍(内側)などに注目が集まるので、成功者ほど「内側」が優れているから、「外側」がよいのだと考えられるようになる。男性にとって、「内側」が優れていることを証明するのが金であり、あくまでも主役は「内側」。だからこそ、「外側」の金だけに寄ってくる女性を認めないのではないか。
アメリカの経済誌「フォーブス」は、2017年の長者番付で前澤氏は世界630位であると報じだが、前澤氏もホリエモンと同じく「内側」が優れているから「外側」がよいと信じさせるカリスマの1人だろう。
前澤氏は4月30日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)に「お金目当てとか彼女が言われないように、僕がしっかり彼女のことを守りますので、ご安心ください」とコメントを寄せた。剛力のイメージダウンを気にかけての発言だろうが、モデルの紗栄子と交際歴があることから考えると、「モデルと付き合い、揉めずに別れる度量がある」「カネだけの男ではない」という強烈な自負に聞こえなくもない。前澤氏は「内側」を軽んじられた気がして気分を害したのかもしれないが、実業家男性が自分よりずっと若い人気女優に誇るべきは、金を稼ぐという類まれな才能ではないだろうか。
同番組によると、前澤氏は剛力の事務所の社長に挨拶をしたそうだ。紗栄子との時は、そのような話を聞いたことがないので、それだけ真剣に結婚を考えているのかもしれないが(前澤氏は結婚をせず、2人の女性との間に3人の子どもをもうけている)、その行為が命取りになるかもしれない。そこまでしておいて「一緒に暮らしますが、結婚はしません」とか「やっぱり別れます」では、大事に剛力を育ててきた事務所の気が済まないだろう。もしそうなった時も、頼りになるのはやっぱり金。前澤氏よ、どうぞすねることなく、お仕事に励んで稼がれたし。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
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