芸能
高いと自虐してたのはウソ?

『ポプテピピック』“声優のムダ遣い”じゃなかった!? “毎話交代”でも低コストのウラ事情

2018/05/03 15:00
テレビアニメ『ポプテピピック』公式サイトより

 「悪ノリがひどい」と言われつつも好意的にとられ、Twitterで世界トレンド入りするなど話題になったテレビアニメ『ポプテピピック』。

 メインの声優が毎話交代。しかもA・Bパートで違うことも大きな話題となり「声優代使いすぎだろ」と揶揄されていた同アニメ。しかし、本当に出演料は高かったのだろうか。

「深夜アニメ1話あたりの制作費は、どんなに高くても2000万円。そのうち、声優のギャラを含む音響制作費は100万円程度です。『ポプテピピック』も、その枠からはみ出しているわけではありません」(制作会社社員)

 「声優代使いすぎだろ」といわれながらも、声優のギャラは決して高くはないという証言。

 大御所クラスの声優が多数出演しているにもかかわらず、「声優代」を抑えることができるのは、なぜなのか。

 それは、声優は協同組合日本俳優連合(日俳連)が定めた「ランク」によって出演料が決まるからだ。

 このランクは「ジュニア」といわれる新人養成期間にはじまり、実績に応じてアップしていくわけだが、基本デビュー3年間の「ジュニア」は、1本あたり1万5000円。以降、「ランク16」で1万6000円、「ランク17」で1万7000円とアップしていく。ランクが上がれば、出演料もアップする。

 2014年に声優の金田朋子がフジテレビ系の『ジャネーノ!?』に出演した際に、自身のギャラを「ジュニア」時代の倍、すなわち、3万円程度とぶっちゃけて話題となった。これでも出演料は高いほうで、ランクが最高値になっても、1本あたりのギャラは4万5000円。その後は「ノーランク」として、言い値にすることができるが、このランクあたりの安さのせいで、大御所の野沢雅子でも、1本あたりのギャラは15万円程度だという。

 つまり『ポプテピピック』は、話題になるほど声優の無駄遣いをした割に、それほど制作費はかかっていないというわけだ。

 そんな中で、おいしい思いをしたのは、先行上映会など、関連するイベント出演をこなした声優たち。

「イベント出演のギャラは、アニメ本編とは別です。上坂すみれクラスだとイベントでは100万円くらいはもらえるんじゃないでしょうか。もっとも、事務所との交渉次第。つまり、言い値の世界なので詳細は謎ですけど……」(前同)

 2期も期待される『ポプテピピック』。野沢雅子の登場を待望する声もあったりするが、果たしてどうなるだろうか。
(文=隅田歌子)

最終更新:2018/05/03 15:00
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