バリキャリ志向を突如ブッタ斬った、「Domani」の人生100年「しなくていいこと七か条」
先月号は神々しさあふれる姿を連載で披露し、俗念だらけの「Domani」(小学館)において“パワースポット”のような存在となっていた堂本剛。5月号では、神々しさから一転、“母ちゃん”的なほっこり優しい雰囲気をまとい、ロン毛のヘアアレンジを披露しています。斜め後ろからの、ヘアアレンジがハッキリ見えるカットは、もみあげがうっすらあるものの、ガタイのいい優しいお母ちゃんにしか見えず……もはや菩薩……!?
<トピックス>
◎色めきカラー×ユニクロ ZARA 無印良品で色美人な1か月コーディネート
◎レギンスが今年復活するってよ!
◎「人生100年時代」のセカンドキャリアを考える
7年前の35歳は割とイタい?
今月は「レギンスが今年復活するってよ!」というファッション企画がありました。リードを見ると、「実に7年ぶりにあのレギンスがファッションシーンにカムバック。でもその着こなしは、チュニックに合わせていたあの頃とは大違い。“懐かしく見えない”攻略法、まとめました」とあります。7年ぶりか……2011年……って、待って、ついこないだ! 懐かしさはそこまでないよ!
さて、とはいえ「今年らしいレギンス」を簡単にまとめると、リブ編みフルレングスをロング丈のトップスに合わせればいいみたいですよ。7年前に「Domani」が推奨していた、“ひざ下丈クシュクシュレギンスをチュニック丈に合わせる”のだけはダメとのこと。確かに、悪例として掲載されてる当時の「Domani」のレギンスコーデは、今見ると妙にギャル臭漂います……。「Domani」が一番嫌悪する「若づくりのイタいコーディネート」的な。7年前の35歳(想定読者層)は、かなりお若いノリだったんですね~。ちなみに、誌面では3点のレギンスを紹介していますが、一番大きく紹介されてるレギンスは、お値段2万1,000円。次の流行は7年後かもしれないと思うと、高すぎて買う気は起きません!
あれから7年、これから100年人生
7年後の想像すら難しいのに、「『人生100年時代』のセカンドキャリアを考える」なんて企画もあります。「死ぬまでしっかり働きたい」派、「老後の仕事はほどほどにして自分の時間もほしい」派、「のんびりした老後を過ごしたい」派の3者が覆面座談会をしたり、この3タイプ別「TO DOリスト」ありーの、「幸せな老後のためにDomani世代全員がすべきこと」もあったり、読み応え満載になっています。うん十年先のために、いまやることはいっぱいあるもんですねー。しかし、筆者的に一番読めたのは、最後にひっそり載っていた「今しなくてもいいこと、心配しても仕方がないこと」ですかね。
「しなくていいこと七か条」として挙げられてるのは、難関資格はとらない、英語も中国語も勉強しなくていい、見返りを求めた人脈づくりは不要、副業はやるな……など、「Domani」読者が頑張っていそうなことばかり。「ちょっと、ここバリキャリ女を志向する『Domani』ですけど?」と読みながら不安に。急激に働き方改革を推し進めてきましたね。先月まで、月1万円でも副業で儲けようと頑張る女性を紹介していたのに……これは嵐の前触れですか?
9万円はラグジュアリーすぎ!
カバーで小泉里子さんが履き、「働く女は春色でもっときれいになる!」特集や、ほかのページでもちょこちょこ出てくるピンクパンツ。なんと、今年はピンクパンツ推しらしく「今『ピンクパンツ』が最高にアガる7の理由」なんて特集も。
その7つを端的にまとめると、今っぽいコーデが決まりやすく、女っぽさはあるが甘すぎず、こなれ感も出るから。しかし、いくら利点を説明されても、乗り越えられない問題点……。ピンクのインパクト強すぎて、そんな頻繁に履けない! しかも、「あら素敵♪」と思ってお値段見ると、9万円……!! あの~、口を酸っぱくして言ってきたように、読者は編集部が思っているよりお金を持ってませんよ!? 月1万円を稼ぐため、副業に励む読者が先月出てたでしょ! 「Domani」の金銭感覚がいよいよわからなくなった5月号でした。
(白熊春)