カニエ・ウエスト、ツイッター再開で「これにキャプションしろ」「注意散漫はビジョンの敵」と迷言の嵐
その後、カニエはひとしきり「既存の意識を持ちながら働くこと」と「金儲け最優先のハードコアな資本家」について語り、スニーカーYEEZY BOOST 350の写真を投稿。続けて、首に彫る予定の息子の名前「セイント」のタトゥー・デザイン候補や、ブーツの写真を投稿した。
続けて、「クリエイティブにとって、己のアイデアは最強の通貨だ」「どんなことをしてでも己の創造力は守らなければならない」「契約という状況下に己を置かない。アイデアを抑え込まれてしまうから」と、クリエイティブな仕事に就いている人たちへの自己啓発的な言葉を次々と投稿し始める。
しかし、「注意散漫はビジョンの敵だ」と言いだしたあたりから、「なんだかすごそうだけど意味不明」なカニエ節が、むくむくと復活。「時には全てを排除しなければならない」という言葉まで飛び出し、自暴自棄っぽいとネット上でたちまち話題に。キムも「ちょっと待って……全て?!?!?!」と挙手している絵文字を添えてリツイートしたため、カニエのツイッターはますます注目された。
キムの親友で第二子妊娠中のクリッシー・テイゲンは、キムに同情し「うちにエアーマットレスがあって、ボコボコにして破裂させたいってうずうずしてるんだけど。もし、よかったらどう?」とツイートでオファー。これにキムが、「子どもたちのために必要なんじゃないの? (カニエのツイートを)全てが理解できなくて。言葉の意味を明確にしてほしいだけなの。良き友でいてくれて本当に感謝するわ。(夫で歌手の)ジョン(レジェンド)が電話して確認してくれないかしら? でも、“全て”って友達も含まれるから無理かな? もう、複雑すぎて嫌になっちゃう」と、ぼやいてみせた。
クリッシーは、すぐに「そうね。みんな最悪だよね。土曜日に(子どもたちが)遊んだバウンシーハウス、まだあるよ!! ベッドとハウスが一体化しているやつ」とツイート。「もし家出するなら、空気圧式の飛び跳ねられるバウンシーハウスに泊まれるけど」、とオファーした。
このキムとクリッシーのやりとりに、世間は「キム、『ついていけない』って、離婚する気じゃない?」「どこまで本気なの?」「ジョークだよね?」と困惑。その間にもカニエはハイピッチでツイートしており、ネット上は「何がなんだか、ついていけない」と一層混乱した。
キムはその後、「ユーモアのかけらもない方々へ。私のツイートはジョークなの。私が深刻に悩んでいるって書いてるブログやメディアの記事を読んで、大爆笑してるわ。だから、変なことを書くのはやめてちょうだい」と、カニエとキムの離婚を心待ちにしているゴシッパーやタブロイドを牽制した。
15年に、カニエは米「Style.com」の取材で「ファッション界の人々は、リアリティスターが嫌いだからね。キムと付き合い始めてから、多くの友人を失った。もともと彼女を無視していた奴らが、俺にも背を向けたのさ」と明かし、「その後、自分の助けによりキムのファッションセンスが良くなって、業界から注目されるようになった」と業界人をディス。また、「娘が生まれてから、自分が生きている理由は娘と妻と守ることなんだって気づいた。いかなる代償を払ってでも」と熱く語り、ファンを感動させていた。
このインタビューで、カニエはキムを「俺にとって常にミューズ」とも表現。ポルノ好きを公言するカニエは、キムを一躍スターにした元彼レイ・Jとのセックステープを見てキムに一目惚れしたと伝えられている。レイのデカチンをおいしそうにフェラしたり、挿入されて色っぽくあえぐキムを見た瞬間に「彼女こそ俺のミューズだ」と確信したというのだ。そんなカニエが、キムを自ら手放すことなどありえないだろう。
セックステープで知名度を上げた直後から私生活を切り売りするリアリティ番組をスタートさせ、人気者になり、大金を稼ぎ、地位を上げていったキムも、ある意味、常人離れている変わり者だ。カニエとの相性がバッチリなのは、性格が似ており、野望を実現させる行動力を持っているという共通点があるからだともいえよう。
カニエの迷言の数々にファンは困惑し、頭をひねらせながら思想を理解しようと努力する一方で、「新しいカニエのツイートを感じられて最高!」「通常運転になってきた! カニエが絶好調な証拠だ!」と喜んでいる。
ツイッター再開から1週間もしないうちに1690万人ものフォロワーを集められるのは、カニエだからこそだろう。「表現せずにはいられないのは、持って生まれた本能」だと明かす彼は、新たな一連のツイートについて「リアルタイムで執筆している本」だと説明。「山ごもして作ってた新作アルバムや、ファッション・ラインの宣伝のくせに」という意地悪な声も聞こえてくるが、「それなら1週間もしないうちに60を超える本音の投稿なんてしない」とファンは反論している。神と呼ばれるカニエが一体何を目指しているのかは不明だが、この一連のツイートがメルトダウンの予兆でないことを祈るのみである。