【エッセイマンガ】統合失調症にかかりました~まとめ読み・前編~
インスタグラムで、日常系のマンガやイラストを更新しているさいこさん。エッセイマンガ『統合失調症にかかりました』では、発症から精神科受診、治療の様子など自身の統合失調症の闘病経験を描いており、現在18話まで公開されている。さいこさん本人の素直な感情が描かれる同作品に対し、「自分だけじゃないんだと思えた」「同じ病気で悩む知人と接するにあたって参考になる」など、同じく精神疾患を抱える人やその身近な人を始めとした読者から共感を呼んでおり、現役のナースからも「読みやすさの中にも、本人のつらさがよく描かれている」と評価する声が上がっている。
日本での統合失調症の患者数は約80万人といわれており、世界各国の報告によると、生涯のうちに発症する人は全体の人口の0.7%と推計されている。統合失調症は100人に1人弱が発症する非常に身近な病気であるにもかかわらず、多くの人が病気に対する知識や理解が不足しているのが現状で、社会的な差別や偏見には根深いものがある。
ー「統合失調症がどういう病気かわからない人に対し、自身の経験を通して理解が深まれば嬉しい」
さいこさんのメッセージを受け、決して他人事ではない統合失調症という病気を“知るきっかけ”の一端としてこの度サイゾーウーマンにて『統合失調症にかかりました』の先行配信を19話よりスタートすることが決定。
19話の配信に先がけ、前回の『自己紹介編』に続き、今回はたかもりさんSNSにて公開されている1~9話をお送りいたします。
前兆期編
※統合失調症(スケゾフレニア)……思考や行動、感情を1つの目的に沿ってまとめていく能力、すなわち統合する能力が長期間にわたって低下し、その経過中にある種の幻覚、妄想、ひどくまとまりのない行動が見られる病態。
※前兆期……統合失調症の病気の経過の1つ。発症の前触れとして、不眠気味、物音や光に敏感になる、あせりの気持ちが強くなるなどの変化が見られる。
※陽性症状……幻覚や妄想といった、本来あるはずのないものが現れる症状。統合失調症を特徴づける代表的な症状といえる。
※妄想……非現実的なことやあり得ないことなどを信じ込むこと。自分の悪口を言っている、見張られている、だまされているなどの被害妄想が代表的。