ざわちん、梶恵理子、くっきーの“ものまねメイク”をDr.高須が斬る! 似せるポイントは?
【第60回】「高須幹弥センセイ、くっきーのものまねメイクはなぜ似て見えるんですか?」
タレントのものまねメイクで一躍有名となった「ざわちん」と「梶恵理子」。メイクだけで憧れの顔に近づけるとあって、一般人のみならず、芸能界でも参考にしているという女性は多いようだ。それぞれにメイクのコツを自身のブログなどで公開しているが、“似せる”上で決め手となるポイントなどはあるものなのだろうか? 「憧れの芸能人の顔になりたい」と希望する男女が多く訪れる高須クリニック名古屋院院長の高須幹弥先生、メイクや整形で、誰でもタレント並みの美人&イケメンになれるものですか?
■芸能人に似せる整形は、ほとんどうまくいかない
当院にも、芸能人の名前を挙げて「この顔になりたい」と希望される患者さんはたくさん来られます。カウンセリング材料としては参考になるし、ある程度近づけることもできるのですが、案外患者さんのイメージ通りにはいかないことの方が多いんですよ。というのも、顔の造りは千差万別だから、自分のベースとまったく違う顔立ちに似せると不自然になってしまうんです。例えば、腫れぼったい一重まぶたの人が、北川景子さんのような幅がそれほど広くない、きれいな平行型二重にしたいと言って二重まぶた切開法や目頭切開などを行っても、すごく違和感のある目になってしまいます。そのような人はムリして北川景子さんに似せるより、幅が狭めの末広型二重にした方が自然で美しい顔になれます。
美容整形で一番いいのは、患者さんの顔の特徴を生かして、ベースに合ったデザインで整形すること。それが一番美人やハンサムな顔立ちになれる方法なので、僕自身、最もオススメしています。もし、どうしても芸能人の誰かに似せたいのであれば、自分のパーツの特徴に近い人を挙げると、雰囲気も近づきやすいと思います。でも、人間はたいてい自分にないものを求めるので、自分とは違うタイプの芸能人に憧れるんですよね(笑)。
■ざわちんのものまねメイクはマスク必須
最近は、メイクだけで芸能人の顔に似せる“ものまねメイク”で、ざわちんさんや梶恵理子さんが有名になっていますね。でも、ざわちんさんはマスクで顔半分を隠しているのに対し、梶さんは顔全体を出しているという違いがあり、「どちらが似ているか」というジャッジはできません。
なお、女性の場合、美人に見える重要なポイントは、目、鼻、口といったパーツの位置関係と、輪郭のカタチ。梶さんは、輪郭が綺麗でパーツの位置関係もよく、黄金比に近い上位の美人で、ものまねメイクで見せる芸能人も黄金比に近い美人ばかりなので、マスクを外して勝負ができるのだと思います。
一方、ざわちんさんは中顔面の長い馬面。そのため、マスクなしでは雰囲気を近づけることが難しいのかもしれません。ざわちんさんご本人も「ヘアと眉を完コピすれば、あこがれのタレントに8割似せられる」と言っているようですが、眉と目はメイクで印象が大きく変わる部分なので、輪郭やパーツの位置関係がわからなくなるマスクをすれば、誰でも本物に近づきやすくなります。ちなみに、マスクを着けて、上手にアイメイクをすると、ほとんどの女性が美人に見えるようになるんですよ。
ものまねメイクとは少し違うかもしれませんが、野生爆弾のくっきーさんも「あり得ないけど似ている」と話題になっているようですね。彼の場合は、顔全体を白塗りしてからメイクをしていて、言ってみれば、真っ白なキャンパスに似顔絵を描いているようなものだから、ベースが違う芸能人でも似て見えるんです。同じ方法であれば、誰がやっても似せられるでしょう。
高須幹弥(たかす・みきや)
美容外科「高須クリニック」名古屋院・院長。オールマイティーに美容外科治療を担当し、全国から患者が集まる。美容整形について真摯につづられたブログが好評。
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