米グルーポン、黒人差別表現を堂々と載せて大炎上! 「要するにみんなアホ」と全米があきれ気味
H&Mが黒人少年モデルに「ジャングルで一番イケてるサル」とプリントしたパーカを着せた広告で大炎上した騒動から2カ月。今度は共同購入型クーポンサイトの大手「グルーポン」が商品の色を「ニガー・ブラウン」と表示し、大炎上している。これまで散々問題になり、不買運動も巻き起こっているのに、いつまでたってもなくならない人種差別的に問題のある広告に、全米がうんざりだ。ネット上からは怒りとともに、「アホ相手にいちいち怒ってもキリがない」など、あきらめの声まで上がっている。
アメリカは、ドナルド・トランプが昨年1月に大統領に就任してからというもの、全米各地で人種・性差別の撲滅や、黒人や女性の権利を主張するデモが活発化し、これまで以上に人種差別に敏感になっている。言葉狩りの激しさも増しており、軽口さえ叩けないピリピリした雰囲気で、「うっかりでも冗談でも、人種差別は絶対にしてはいけない」と緊張した空気が全米中に張りつめている。
そんなアメリカ人の多くが利用する共同購入型クーポンサイトが、販売する商品の色を「ニガー・ブラウン」と表示。「黒人の蔑称する差別用語を使うなんて、一体何を考えているんだ!?」と大炎上しているのだ。
問題になっているのは、共同購入型クーポンサイト「グルーポン」の女性用スエード製フリンジ・モロッカンブーツを販売するページだ。なかなかオシャレなブーツで、99ドル(約1万円)から52.99ドル(約5640円)まで値が下がっていたのだが、ダークブラウンを「ニガー・ブラウン」と表示していたのがSNSを通して拡散され、「無神経にもほどがある!」「最低最悪の人種差別会社!」だと大バッシング騒ぎへと発展した。
米大手ゴシップ芸能サイト「TMZ」によると、同サイトに掲載されているほかのダークブラウンの商品も「ニガー・ブラウン」と表示されているページがあったとのことで、ネット上では「グルーポンは黒人差別企業」「あってはならないミス」など多くの人が怒っている。「わざとに違いない」「グルーポンはKKKが運営していたのか」と、白人至上主義団体クー・クラックス・クランの名前を持ち出して炎上に油を注ぐ者まで現れ、グルーポンは大慌て。すぐに「サイトに使われている言葉を見て愕然とした。これは我々の方針に違反するものであり、容認できない」「ページは直ちに削除し、ページを制作した下請け会社にも『このような人種差別用語は絶対に使用してはならない』と、強く警告した」と謝罪声明を発表した。
ネット上では「コストカットのため、英語が母国語じゃない国に発注してるんでしょ。ニガーが人種差別用語だとは認識せずに使ってしまったに違いない」と擁護する意見も出ているが、「だとしても、掲載前にチェックはするはずだ。グルーポンの責任は重い。許せない」と炎上は続いている。