アラフォー風俗嬢の苦い思い出……孤独で貧乏な優しい“社長さん”の盗撮
出会ってから4カ月が過ぎた頃。まったくデリヘルで呼ばれなくなった。でもLINEばっかりくる。指名もしないで、メル友みたいなお客さんなんて、もうお客さんじゃない。こちらは風俗で友人や恋人探しをしてるわけでもない。借金返済のためだけに、ひたすら働いているのだから。
ある時、久々にデリヘルで呼ばれ、おウチに行き、お風呂上がりに体をバスタオルで拭いていると、ソファーに腰掛けていたおじさんの手に持つ携帯がパシャリと鳴った。
一瞬、何が起きたのかわからなかったけれど、とにかく親しくしていたおじさんに盗撮されたということがショックなのと、ただただ怖くてたまらなかった。痴漢に遭った女性が怖くて声を出せないのと同じで、密室に2人きり、しかも相手の男性の家なんて、メンヘラだった私は、言い返すことなんてできなかった。勝手に盗撮するんじゃなくて、正直に聞いてくれればよかったのに。不信感が募り、そこから距離を置いた。NGにしようかとも悩んだ。けれど、その後二度と呼ばれることはなかった。
放っておいたら3カ月ぶりにLINEが来た。東京から事業を撤退するので、さようなら。出会えてよかったと。もう終わりが見えていたから、最後の思い出に盗撮したのかと思うと、複雑な思いになった。けれど、お別れのメールには返信のしようがない。
良い時にたくさん指名してもらってお世話になったけれど、最後は盗撮&事業撤退という、なんとも苦い複雑な思い出になった。以来、それっきり。
数年たった今でも、社長、新しいワイシャツは買えたかなと、ふと思い出す。
*曼荼羅*(まんだら)
デリヘルで風俗デビューし、出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちした後、現在は素人童貞などSEXに自信のない悩める男性のためにプライベートレッスンをしているアラフォー風俗嬢。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱい。
ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画」