「アートバンクはジャニーズからぞんざいに扱われてた」……関係者が語る、関連会社の“ブラック”な実態
3月15日発売の「週刊文春」2018年3月22日号(文藝春秋)にて、ジャニーズ事務所の子会社・株式会社アートバンクの代表取締役で、同事務所の関連会社ジャニーズ・エンタテイメントの役員でもある男性が自殺したと報じられた。同誌によると、遺体が見つかったのは3月5日の早朝、東京・渋谷に移転したばかりの事務所ビルのオフィスだったという。また、遺書も残されていたようで、「仕事に疲れました」「逃げるにはこれしかなかった」とつづられていたそう。
株式会社アートバンクとは、ジャニーズファンならば一度は閲覧したことがあるだろう、ジャニーズ公式携帯サイト「Johnny’s web」を運営している会社である。その他にも、ネット上に投稿されたジャニーズアイドルの写真や動画に削除要請をし、ネット上の著作権・肖像権管理をする“監視員”のような仕事も請け負っている。
動画サイト「YouTube」「ニコニコ動画」などでは、「この動画は株式会社アートバンクの申立により、肖像権侵害として削除されました」という理由で削除された動画がいくつもあるため、この報道を受け、同サイトを利用する一般ユーザーの間でも「アートバンクって聞いたことある」という声が上がっている。また昨年には、あるSMAPファンが運営する個人ブログ宛てに、アートバンクから118件もの記事削除要請が出されたことが、ジャニーズファンの間で大きな話題に。「アートバンク」という会社名を耳にしたことがある人は、意外と多いようだ。
しかし、具体的にどのような会社なのか、よくわからないという人も多いはず。そこで、アートバンク社員とやりとりをしたことがあるという代理店の担当者に話を聞き、会社の実態を探ってみた。
「アートバンクは、もともとジャニーズ事務所とは関係なかったと聞いたことがあります。著作権管理の仕事をジャニーズから委託されていて、そのまま子会社になった形だったとか。ジャニーズ公式サイトの運営と、我々のような代理店にジャニーズのアイドルさんの写真を貸すのも仕事のひとつでしょうね。いろいろやってるみたいですが、社員の数が結構少ないみたいなんですよね……10人もいたのかな? アートバンクの担当者の方と会うといつも忙しそうで、正直ちょっと心配してましたよ」(代理店担当者)
ここ最近、コンサートや舞台の申し込みをネット上でできるようにしたり、「YouTube」でジャニーズJr.専用のチャンネルを設けたりと、急速に“ネット進出”を図っているジャニーズ事務所。便利になった一方、アートバンクの社員には負担がかかっていたようで……。
「今までジャニーズはネットのことを無視してきたので、アートバンクの社員もぞんざいに扱われてたみたいですよ。だから、チケットの申し込みも動画の配信も、ジャニーズから『やれ!』と言われれば、やらないワケにはいかなかったんでしょうね。ここ1~2年ぐらいはかなり大変だったんだろうなと、今になって思います」(同)
SMAP解散騒動以来、“ブラック企業”という印象が深く根付いてしまっているジャニーズ事務所。このイメージを払拭することはできるのだろうか……。