NEWS・加藤シゲアキ、「投票ご遠慮頂きたい」……文学賞めぐりファンの組織票に苦言
NEWSメンバーとしてアイドル活動を行う傍ら、2012年には『ピンクとグレー』(角川文庫)で小説家デビューを果たした加藤シゲアキ。現在、昨年12月12日に発売された初の上下巻『チュベローズで待ってる AGE22』『チュベローズで待ってる AGE32』(扶桑社)をめぐって、文学ファンをも巻き込む騒動が勃発しているという。
第1作を上梓した後、『閃光スクランブル』(13年、角川文庫)『Burn. -バーン-』(14年、同)と順調に小説を書き進めた加藤。15年は自身初の短編集『傘をもたない蟻たちは』(同)が発売となり、翌年には処女作『ピンクとグレー』が映画化したほか、『傘をもたない蟻たちは』もフジテレビ系で連続ドラマが制作された。
「最新のミステリー小説『チュベローズで待ってる』は『週刊SPA!』(扶桑社)にて前半部分を連載。後半は書き下ろしで、発売前から重版が決定したほどの話題作です。加藤のはアイドルといえど、小説の仕事と正面から向き合っているだけに、“ジャニーズが書いた本”と揶揄される機会は少なく、作家・加藤のファンだという人もいるでしょう。忙しいアイドル業とのバランスを取りながら、執筆を続けている点も好感が持たれています」(ジャニーズに詳しい記者)
二足のわらじで奮闘している加藤だが、2月上旬から『チュベローズで待ってる』に関するいざこざが起こっている。発端となったのは、Twitterの投票で順位が決まる「第8回Twitter文学賞」。事務局のサイトによると、これは「1年間に出た新刊小説の中でおもしろかった本を1作品だけ、ツイートで投票する文学賞」で、Twitterアカウントを持っていれば、誰でも投票が可能とのこと。「奥付が2017年1月1日から2017年12月31日までの国内の新作小説、海外の初訳小説(文庫化や復刊は不可)からもっとも面白いと思った作品を各1作挙げてください」と注意事項が記載されており、国内の場合は「#jtb8」のハッシュタグをつけて1人1作まで投票できる大賞だ。
2月3日に投票が開始されると、一部NEWSファンの間で『チュベローズで待ってる』に入れるよう呼びかける動きが起こったという。しかし、こうした声が“組織票”になるのではないかと問題になり、4日にはTwitter文学賞の発起人である書評家・豊崎由美氏が、あるツイートのURL(元の投稿は削除済み)を貼り付けながら、「こんな形でたとえ1位になったとしても『これ、組織票で1位になったんだぜw』と笑われるだけです。贔屓の引き倒しになってしまうので、やめたほうがいいと思うのです」と、注意を喚起したのだ。
その後のツイートでも、「(加藤は)キャリアアップや話題作りのために芸能人が小説を書く──そうした片手間仕事ではなく、ミステリーというジャンルにリスペクトをもって小説を書いている人とも思います」「そんな小説と真面目に向き合っている加藤さんが、Twitter文学賞で自分の小説に投票しようなんて組織票の呼びかけがあることを知ったら、どう思われるでしょうか」などと、ファンに向けたメッセージをつづった。