カルチャー
15年ぶりに「講書始の儀」出席も

雅子さま、来年皇后へ――皇室ウォッチャーが考える「国民からの批判」をなくす在り方とは?

2018/01/31 18:35
『ザ・プリンセス 雅子妃物語』(文藝春秋)

 1月10日、雅子さまが新年恒例の「講書始の儀」に15年ぶりに出席され、大きな話題となった。この「講書始の儀」とは、年の始めに天皇皇后両陛下が、皇族方とともに、学術分野の第一人者から講義を受けられるという儀式のこと。2004年に適応障害の診断を受けて以降、ご公務を休まれることも多かった雅子さまだが、来年、天皇陛下の退位と皇太子さまの即位が行われ、雅子さまが皇后となられることから、「講書始の儀へのご出席は、次期皇后の自覚が芽生えたからでは?」との声も出ている。そこで今回は、皇室ウォッチャーX氏に、雅子さまの現状やお人柄について話を聞いた。

――雅子さまの15年ぶり「講書始の儀」出席のニュースをどのように見ましたか?

X氏(以下、X) 新年行事は皇室にとって重要なお出ましの1つですので、とても喜ばしいニュースでした。両陛下はもちろんのこと、皇族方や陪席者も多くいらっしゃり、報道陣からも注目される場所なので重圧もあったかと思います。皇太子妃として1時間弱の講義をしっかりお受けになることができたのは、大きな前進。2日後の「歌会始の儀」の出席は残念ながら見送られましたが、ご体調も踏まえながらなので、ひとまずこの形でよかったと思います。

――国民からは「皇后になられることへの自覚が芽生えてきた」という声もあります。そのように言われだしたきっかけはあるのでしょうか。

X 昨年の夏頃から、雅子さまの公務への出席回数が増えてきたことがきっかけだと思います。昨年7月に秋田県で行われた「献血運動推進全国大会」に1泊2日という宿泊を伴う公務を果たされました。これは、皇太子ご夫妻として重要な位置づけである「七大行啓」の1つです。それからというもの、9月には奈良県、10月には京都府と高知県、11月には宮城県と香川県と、地方で行われる式典などに何度も出席されました。地方訪問ではメインの式典以外の施設などにも視察に行くことが通例ですが、そちらにも積極的に足を運ばれていて、関係者の間でも「次の皇后としての自覚が出て頑張っておられる」という感覚を共有しています。

――雅子さまは、04年に診断された適応障害で長期間療養されているといわれていました。皇室ウォッチャーの間では、雅子さまの現在の病状はどのように捉えられているのでしょうか。

X もちろん、間違いなく適応障害が発表されてから今日に至るまでの間に、ご体調は良くなっていると思います。ただ、毎年雅子さまのお誕生日の際に発表される医師団の見解では「まだご体調に波がおありです」という文言がついているんです。少しずつ公務へのお出ましの量が増えている中で、宮内庁側もかなり慎重に対応しているのでしょう。仮に「完全に回復されました」と発表してしまうと、美智子さまと同量の公務をこなさなければ世間からまた批判の声が起きてしまうし、雅子さまの病状が悪化してしまったら、元も子もないですから。現状は、我々も温かい目で見守るというスタンスがいいと思います。

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