King & Prince“直談判デビュー”は異例中の異例!? 希望が通らなければ退所の可能性も……
今春、ジャニーズ事務所から新グループ「King & Prince」がデビューする。ジャニーズJr.では「Mr.KING」のメンバーだった3人と、「Prince」のメンバーだった3人を合わせ、計6人組のグループとして、新レーベル『Johnnys’Universe』からCDデビューするとのこと。この発表は1月17日に突如行われ、ネット上を中心にジャニーズファンからは喜びの声であふれていた。
18日には、スポーツ紙や情報番組がKing & Princeのデビューを大々的に報じるほどの盛り上がりに。中でも、各スポーツ紙には彼らがデビューに至った経緯まで詳細に書かれており、「スポーツニッポン」では「変化があったのは昨年8月」と、デビューに向けて動き出した時期を記載している。同紙では、この時期に「Mr.KING」と「Prince」がコンサートで共演し、メンバーが「会場の盛り上がりに自信を深めた」とある。その後9月、平野紫耀を中心にジャニー喜多川社長に「6人でデビューしたい」と“直談判”し、今春のデビューが決まったとのことだ。
ジャニー社長は「希望するなら認めるべき。子供たちがいる限り(デビューに向け)やっていかなければしようがない」と、King & Princeメンバーのデビューを快諾したとか。「それだけの人気と実力もある」と太鼓判を押していたとも書かれている。一度は“デビュー打ち止め”ともささやかれていただけに、ジャニー社長がJr.のデビューに前向きな発言をしたことに、驚くファンは多い。
デビューの直前にジャニー社長へ直談判を行ったグループといえば、King & Princeの前、2014年にデビューしたジャニーズWESTが記憶に新しい。中間淳太・桐山照史・重岡大毅・小瀧望の4人で「ジャニーズWEST4」を結成し、13年末に行われた『ジャニーズカウントダウン』でデビュー発表。しかしその後、Jr.時代一緒に活動することが多かった神山智洋・藤井流星・濱田崇裕の加入を「ジャニーズWEST4」のメンバーがジャニー社長に直談判。それにより、7人グループの「ジャニーズWEST」が誕生したという経緯がある。他にも、V6やKis-My-Ft2もデビュー直前にメンバーの申し入れから増員された前例があるが、King & Princeのように“デビュー自体”を直談判したという話は、ほとんど世に出ていない。
Jr.として活動していれば、誰もが夢見るだろう“デビュー”。直談判しデビューするメンバーが多数いてもおかしくないが、King & Princeのようにうまくいく例は極めて少ないよう。07年9月に放送された『ザ少年倶楽部プレミアム』(NHK BSプレミアム)にV6長野博がゲスト出演した際、デビューについて触れる場面があった。長野はJr.歴が長く、なかなかデビューのチャンスがなかったジャニーズアイドルの1人。長野が23歳のころ、新しいグループを結成するというウワサが流れたそうで、「ここに入らなかったら、もう(デビューは)本当にないな」という心境になったとか。そこでジャニー社長に「グループに入りたい」という意志を伝え、それが叶いデビューしたと語っていた。
しかしその一方、長野は「Jr.の子とかがあまりに(デビューしたいと)言いすぎて、『あれっ?』ってなっちゃう人たちもいるワケじゃないですか。そういうところも見てきたから、すごい自分で悩んだ」と語っていた。要するに、長野やKing & Princeのように、デビューを希望してデビューできる人は少なく、直談判が通らなければ、そのまま事務所を辞めてしまう人もいたということだろう。
ネット上では「直談判でデビューできるなら、他のJr.もデビューできるんじゃない?」「ジャニーさんに言えばデビューできるってこと? だったらなんで今まで『デビューしたい』って言わなかったんだろう……?」「直談判すればデビューできるなら、みんなするべき! 早くデビューして~!」といったJr.ファンの声も見受けられるが、長野の発言を振り返ると、ジャニー社長に直談判し、それが認められることはそう簡単ではないことがよくわかる。
また逆に考えれば、King & Princeがジャニー社長からどれだけ信頼され、期待されているかがよくわかる。今後の活躍を楽しみにしたいものだ。