竹内涼真は「あざとい」のか? 真のぶりっこ度&ナルシスト度を、筆跡から読み解く!
――日本女子体育大学で舞踏を学ぶ土屋太鳳さんの字は、口の部分がしっかり大きい「体育会系」文字でした。竹内さんは、高校時代に東京ヴェルディのユースに所属し、プロサッカー選手を目指していたこともあったそうですが、文字も「体育会系」でしょうか?
牧野 「口」の内部空間の大きさは、その人の持つ内面のエネルギーの大きさ、つまり「やる気」を表します。「口」の内部の空間が大きな人は、エネルギーたっぷりです。それは子どもっぽさや、時と場合によってはやぼったく映ることもあります。逆に内部の空間が小さな人は、無駄なエネルギーを使わないために洗練されており、大人っぽいともいえます。ただ、竹内さんの場合、「感」と「謝」の字で「口」の大きさが違います。
――両面が見られる、ということですか?
牧野 両面が見られるのは、「口」の大きさだけではありません。「感謝」の文字を見ると、文字内の空間が広くとられ、のびのびしているのに対し、「陸」「最」の文字は窮屈に書かれています。文字間の空間を広くとる人はこだわりなくなんでも受け入れますが、文字間の空間が狭い人は自分なりの美学があったり、自分の世界を大切にしたりと、自分なりのこだわりを持っています。
竹内さんは、理想が高く、気難しい面も持っていると思われます。ただ、明るくユーモアがあり、人に合わせる面が強調されて、その難しい部分があまりクローズアップされないのだと思います。
――確かに、「気難しい人だ」という印象は感じさせないですね。
牧野 真面目ゆえに、人から言われたことをまともに受けるのでしょう。仕事関係では、なおさらです。例えば、「俳優」「売れている」「タレント」「お笑いも必要」……などの求められている姿を一生懸命演じているのでは? まだまだ若く、人生経験が未熟なため、引き出しが少なく、おかしな方向に行っていることに気づかないだけなのかもしれません。そこが素朴でもあり、天然っぽいといわれてしまうゆえんなのではないでしょうか。接筆が閉じているせいで、客観的な視点に乏しい面もあります。意外ですが、先に触れた「右払いの短さ」から、ナルシスト要素はゼロです。
――竹内さんは「ぶりっこ」といわれがちな土屋太鳳さんと同様、右払いは短いですが、彼も「私は女優よ(俺は俳優だ)」タイプではないのですね。
牧野 竹内さんは、本来真面目で職人気質、自分の世界を大切にする性格を持っていますが、行動面が柔軟であるために、その自分の世界から一歩出て違う自分を演じることが、抵抗なくできてしまうのだと思います。つまり、「感謝」の丸文字に象徴されるような、一連の「ぶりっこ」といわれてしまう行動は「よかれ」と思って理想に向かって頑張っている姿なのでしょう。
――SNS世代なので、セルフプロデュースに真面目に取り組んでいる、ということかもしれませんね。Twitterでは170万以上のフォロワーがいますし。
牧野 いっそのこと、いいと思ったことをなんでもやってみて、その反応から自分を知ることもできるのではないでしょうか。どんどん経験を積み、迷走しなくても自分らしさを出せる俳優になって活躍してほしいです。
(石徹白未亜)
牧野秀美
筆跡鑑定人。筆跡アドバイザー・マスター。筆跡心理学をもとにした鑑定と診断を行う。著書に『自分のイヤなところは直る!~名前を書くだけ~』(東邦出版)
・ほっかいどう筆跡鑑定研究所