美容・健康
【連載】美容整形Dr.高須幹弥に訊く!

2017年に人気急上昇した「なりたい顔」の有名人は? Dr.高須幹弥がブームを解説!!

2018/01/01 21:00

 16年に続き人気の高かった広瀬さんも、自然な美しさのある顔立ち。頬骨とエラが少し張って顔の横幅が広いのですが、それによって童顔のような印象になっているので、かわいい系になりたい人からのリクエストが多かったです。リクエスト数自体は16年よりも増えましたね。マスコミ露出の多さも影響していると思います。

 広瀬さんは芸能人の内でも人気が高く、うちに整形に来る10代20代の芸能人は「広瀬さんの目や鼻になりたい」という人がものすごく多いんです。その世代で一番活躍している女優さんなので、あやかりたい思いもあるようですね。来院する人はモデルやアイドルが多いですが、名前も知られていないような人から、トップクラスの有名人までもリクエストされますよ。広瀬さんと仲がいいとか、話したことがあるというだけで自慢になるくらい、芸能人にとっても憧れの存在のようです。

■2017年に驚いたリクエスト
 逆に17年でいちばん驚いたのは、「歴史上の人物になりたい」というリクエスト。50〜60代の男性で、西郷隆盛や坂本龍馬になりたいという方がときどきいらっしゃいます。西郷さんなんかは想像上の顔といわれているのに……。

 あとは、「渥美清さんになりたい」という方もたまにいますね。ある方は「寅さん」のような恰好をして来院されたのですが、渥美さんよりも目が大きかったので、開きを悪くしたり、横幅を狭めたりと、目を小さくする手術をしなければなりません。体形は似ていたし、整形すると元の顔より見劣りすることになるので、「お金をかけてまで似せなくていいんじゃない?」とお話しし、結局、頬にヒアルロン酸を注入して雰囲気を似せる程度に留まりました。

 このような患者さんは、見た目をよくするよりも、憧れの人物に近づきたい、という思いのほうが強いんだと思います。好きな芸能人に髪形や服装を似せるのと同じ心境ですね。

 ただ、中には冷やかしの方もいるんです。カウンセリングは無料なので、興味本位だったり、ムチャな注文にどれくらい応えてくれるか面白半分だったり……。そのような人のせいで、本当に悩んでいる人が予約を取れないなど、真剣に整形を考えている人の妨げになっているので、冷やかしはやめてほしいです。

■整形の繰り返しは危険
 女性で驚いた患者さんは、2年おきに顔を変える人。時代の流れとともに「なりたい顔」が変わって、はじめはリア・ディゾンさん、その2年後は中島美嘉さん、さらに2年後には「L’Arc~en~Ciel」のハイドさんになりました。でも、その都度大掛かりな手術を望むのではなく、二重の幅をちょっとだけ広げたり、また狭くしたり、鼻を少し高くしたりと、微調整で理想の顔に近づけていく感じ。ただ、同じ場所を何度も手術すると、瘢痕が硬くなったり、傷痕が消えなくなったりするので、本来は一度できれいに仕上げるのが理想的なんですよ。

高須幹弥(たかす・みきや)
美容外科「高須クリニック」名古屋院・院長。オールマイティーに美容外科治療を担当し、全国から患者が集まる。美容整形について真摯につづられたブログが好評。
公式ブログ

最終更新:2018/01/01 21:00
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