保育園経営者・角川慶子&ホストクラブ代表・信長、異色の成功者は「根拠のない自信」上等!?
――ホストクラブでシャンパンタワーを入れるなど、豪勢な遊び方をしているのは富豪だと思っている人がほとんどだと思います。
角川 お金持ちほどケチですよ。信長さんは、余命があまりないお客さんが入院したときにお見舞いに行っていますよね。若い人であれば、「病気が治ったらまたお店に来てくれるかも」と考えるけど、そういった欲得で考えてない。私もそれに近いと思いました。自分にはなんの得にもならないし、おせっかいかもしれないけど、育児に関して「こうしたらどうですか」とフォローしています。その人にとってプラスになってくれたらうれしい。“愛されたい”じゃなくて“幸せになってほしい”です、みんなに。
信長 僕も、好かれるためにその人に合わせることはしないけれど、相手の立場に立って考えることはよくしています。ある若手ホストの話なんですが、お客様と一緒に来店したとき、お客様は明らかにイライラしていて。そこへその若手ホストが「シャンパンを入れてほしい」と言うから、ますますイライラしてしまったことがあったんです。僕はヘルプについてたんですけど、その若手ホストが抜けて、30分くらい僕とお客様の2人きりになったので全力で接客したら、テンションが高くなってきました。そこへ先ほどの若手ホストが戻ってきて、「そろそろシャンパンいいですか」と言ったら、10万円のシャンパンが2本入ったんですよ。シャンパンを入れてほしいなら、お客様をそういう気分にさせないと。空気が読めない人は結構多い。
角川 嫌だ、そんなホスト、指名替えしたい。信長さんがいい! でも、「Club Romance」は指名替えダメなんですよね。
信長 よくご存じですね(笑)。角川さんは、保育園経営でママの立場で考えることはありますか。
角川 しょっちゅうですね、受験やトイレトレーニング、いつも「困ってないかな」「どういうサービスが必要かな」「遠足や運動会を企画してほしいのかな」と考えてまたなにかビジネスに発展させていければと思っています。でも、対お母さん、対ホストクラブのお客さんもそうですが、「もっと、もっと」と、どんどんサービスの要求が高くなりませんか? 保育園で連絡ノートがあるんですが、「1時間おきに何をしているか書け」と保護者に言われたり。それは書いているものの、「うちの仕事を超えてるよね」というときは断ることも必要。
信長 やってあげたい気持ちはあるけど、どこかで止めないと。「ディズニーランドに行って1泊しろ」と言われても泊まれない。
角川 ディズニーランド、営業で行ってるホストは多いですか?
信長 多いですね。普通によくあります。同伴して一緒に来店することもあるし、あえて休みのときに行くことで特別感を出すことも。誕生日にシャンパンタワーをやってくれたお礼とか。
角川 ああ、いくら出せばホストとディズニーランドに行けるんだろう!?