コラム
【連載】彼女が婚外恋愛に走った理由

「既婚女性はすぐエッチできる」出会い系男の“思惑”を逆手に取る、アラフィフ主婦の婚外恋愛

2017/12/03 17:00

 舞香さんが当時求めていた男性の条件は「清潔であること」そして「『抱かれてもいいかな』と感じるルックスであること」の2つ。

「さすがにストレス発散だといっても、誰でも良いわけではありませんよ。抱かれにいくとなった時、それなりにお洒落をしようと思える男性、また、楽しい時間を過ごせるかもと思える男性を選びました。あと、メールがガツガツ来るタイプは避けていましたね。会話も楽しめるような男性がよかったので」

 30代の頃とは比較にならないものの「今でもチョコチョコと婚外恋愛はしている」という。

 現在は2人のお子さんが無事に巣立ち、夫婦2人きりの生活がスタートしたそうだ。

「ついにこの時が来た、という感じでしたね……今まで子どもを介して成立していた会話が、夫と2人きりだとまったくできなくなってしまいました。もちろんセックスなんて、子どもができた頃からしていませんから……さて、どうしたものかな、と」

 そう言って笑う舞香さん。「もしかすると、離婚も視野に入れているのではないか?」と感じたが、「夫婦間の会話が成立しなくても、家庭は守りたい」という主義のようだ。

「今はパートで働いてはいますけど、独身時代ほどの収入は見込めませんし、体調を崩してまでフルタイムで働こうなんて思いません。家庭も仕事も趣味も、婚外恋愛も、うまくやりくりした上に、今の私があると思っています。今が一番安定しているんですよ。夫も陰であれこれしているようですけれど、今の生活を壊すつもりはなさそうですから」

 婚外恋愛を人生のスパイスにして生きている舞香さん。彼女のような人生をどこか「羨ましい」と感じながらも、遠巻きに「婚外恋愛はドロドロしたもの」「ハマッたら地獄」などと思い込むことで、何とか踏ん張っている女性も多いのではないだろうか。「今の生活が一番楽しい」――その言葉に、婚外恋愛というものへの世間の認識が、今後さらに変化していく気配を感じた。
(文・イラスト/いしいのりえ)

最終更新:2017/12/03 17:00
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