「既婚女性はすぐエッチできる」出会い系男の“思惑”を逆手に取る、アラフィフ主婦の婚外恋愛
家庭を持っている女性が、家庭の外で恋愛を楽しむ――いわゆる“婚外恋愛”。その渦中にいる女性たちは、なぜか絶対に“不倫”という言葉を使わない。どちらの呼び名にも大差はない。パートナーがいるのにほかの男とセックスする、それを仰々しく “婚外恋愛”と言わなくても、別に“不倫”でいいんじゃない? しかしそこには、相手との間柄をどうしても“恋愛”だと思いたい、彼女たちの強い願望があるのだろう。
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最近の婚外恋愛事情は一昔前とは少々異なりつつあるように感じる。
以前は「女は恋愛、男は性欲の捌け口」として婚外恋愛を楽しむカップルが多かったように感じていたのだが、最近ではそれが逆転しているように思えるのだ。
これまで“夫に愛情を感じられない”寂しい妻が、家庭外での恋愛に溺れるという湿っぽいイメージで受け取られがちだった婚外恋愛も、最近ではまるで変わってきている。趣味のお稽古を楽しむように、明るく婚外恋愛を楽しんでいる女性が増えてきているようなのだ。
「まさにそんな感じです! 今の生活が一番楽しいですし、家庭も均衡保てていますしね」
今回お話を聞かせていただいた舞香さん(仮名)は、楽しそうに手を叩いて笑った。
■婚外恋愛はストレス発散
はやりの総レースのタイトスカートを履きこなし、足元は綺麗めのハイヒールのパンプス。指先にはジェルネイルがきちんと施されるなど、隅々まで手を抜かずにケアしているように見える舞香さん。そんなアラフィフとは到底思えないほどお洒落な彼女の婚外恋愛暦は、かなり長い。
「夫と結婚したのは20代の頃でしたけど、婚外恋愛を始めたのは長男が小学校に入った30代からですね。最初は家庭にこもっていたことで生じたストレスの発散目的でした」
短大を卒業してからずっと仕事をしていた舞香さんにとって、「仕事を奪われて妊娠を機に退社して家庭に入ることは、一番のストレスだった」という。
「子育ては楽しかったけれど……同じくらい、仕事をすることに生きがいを感じていたんですね。本音を言うと、育児休暇を取った後、会社に復帰したかったのですが、夫に『子どもができたら、家庭を支えてほしい』と止められました」
当時流行していた「出会い系サイト」に登録すると、既婚者女性でも数え切れないほどの誘いを受けたという。
「もちろん、顔写真も掲載しないですし、文字でのプロフィールだけ掲載しました。年齢も嘘をつかずに、そのままで……でも、1日で50件以上の誘いがありましたよ。それだけ、当時の婚外恋愛市場は女性優位だったんですね。まぁ『既婚者女性はすぐにエッチができる』って思われていたんでしょうけど」
皮肉めいた意見だが、舞香さんにとっては好都合であった。彼女が婚外恋愛に求めるものは、単純に「ストレス発散」だったからだ。