ジャニーズ小ネタ
【ジャニーズ研究会レポート】

スカッとする超展開の『陸王』第5話! キーパーソンとして風間俊介が大活躍!

2017/11/22 10:00
今回もいなくちゃいけない役どころ!

 風間俊介が出演するドラマ『陸王』(TBS系)の第5話が11月19日に放送され、視聴率は前回から2.3ポイントアップの16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区平均)と自己最高だったことがわかった。

 本作は埼玉県・行田市で100年以上続く老舗の足袋メーカー「こはぜ屋」を舞台に、会社存続をかけてランニングシューズ「陸王」の開発に心血を注ぐ人々を描く企業ドラマ。風間演じる銀行員・坂本太郎は、こはぜ屋のメインバンクである埼玉中央銀行の融資担当として初回から登場。こはぜ屋の新規事業に融資すべきと訴える坂本は支店長らの理解を得られず、他支店に左遷されてしまうが、その後もことあるごとに陸王の開発に関して、こはぜ屋に助言をくれる貴重な存在となっている。第5話でも、坂本が発した一言が陸王の開発を大きく進める結果となった。

 陸王の試作品を履いたマラソンランナー・茂木裕人(竹内涼真)の要望により、こはぜ屋はランニングシューズ「陸王」の足の甲を覆う部分である“アッパー”に適した素材探しを進めていた。複数の繊維メーカーに打診するも、「資産品段階の少ないロットでは受注できない」と断られてしまう。陸王開発に携わる「チーム陸王」の面々と酒を飲んでいた坂本はその窮状を知り、ふと「大橋課長に聞いてみてはどうでしょうかね?」とつぶやく。

 埼玉中央銀行の大橋課長(馬場徹)はかつての坂本の上司であり、現在はこはぜ屋の融資を担当している銀行員。足袋製造は衰退産業だと決めつけてこはぜ屋に冷たい態度を取り続け、シューズ開発にも一貫して反対し続けている。彼が担当になってからというもの、こはぜ屋は融資を受けるのにも苦労しているのだ。

 当然、こはぜ屋社長の宮沢紘一(役所広司)も「ええ? 大橋に?」と驚いて聞き返す。坂本が言うには、大橋課長は現在の支店に来る前に、本部で繊維関係を担当していたのだという。だが、どう考えてもシューズ開発に反対している大橋が、そのシューズ開発に手を貸してくれるはずがない。結局、坂本の一言をきっかけに「親父が銀行を怒らせたのが悪い」とする宮沢の息子・大地(山崎賢人)と、「せっかく坂本さんが提案してくれたんだから」とたしなめる宮沢が言い争う展開に。坂本も思わず膝立ちになり、「ごめんなさい、ボクが安易なことを言ってしまったばっかりに」に2人をとりなした。第5話で坂本が登場したのは、この居酒屋でのシーンのみ。だが、この一言が伏線となってドラマが展開していく。

 その後大橋との融資交渉に臨んだ宮沢は、坂本の助言に従って「(繊維関係の企業に)心当たりがあったら教えてくださいよ」と口走る。その場ではあっさりと流されてしまうが、これは確かな布石となっていた。月末になり、大橋はこはぜ屋の工場を訪ねていた。新素材「シルクレイ」をソールに採用した作業用足袋の新製品「足軽大将」のヒットを受けて、大量の注文を期日通りに納入できる生産能力や体制が本当にこはぜ屋にあるのかどうかをチェックしに来たのだ。そこで彼は、たとえ納入期日を破ることになったとしても、ほんのわずかな不良品も見逃さない品質管理に対する意識の高さを目の当たりにする。同時に、どんなに厳しい状況に置かれても社員が一丸となってものづくりに取り組む姿勢に触れ、大橋はこはぜ屋に対する認識を改めるようになった。

 後日、こはぜ屋を訪ねた大橋は、こはぜ屋が希望していたよりもかなり厳しい条件でしか融資できないことについて、「私の力不足です。本当に申し訳ありませんでした」と宮沢に頭を下げた。これまで一貫して宮沢たちを下に見るような言動ばかり繰り返してきた大橋が、初めて真正面から向き合ってくれた瞬間である。続いて、陸王のアッパー素材製造に興味を示したという織物のベンチャー企業を紹介してくれたのだ。「でも、どうして? 陸王開発には反対だったんじゃ?」といぶかる宮沢に、「こはぜ屋さんは将来性のある会社だと、銀行員としてそう判断しました。それだけです」と大橋。帰り際には「新しい陸王、完成したら私買います」と告げて立ち去った。今にも涙をこぼさんばかりの表情で見送る宮沢と専務の富島(志賀廣太郎)。こはぜ屋の地道な努力が、冷徹な銀行員の心を動かした感動的な場面となった。

 大橋が最後にこはぜ屋の味方になってくれたのも、もとをただせば坂本が「大橋課長に聞いてみては」とつぶやいたからにほかならない。もしかしたら、数字に基づいた公正な判断を信条とする大橋なら、いずれこはぜ屋を理解するはずとの予感があったのかもしれない。坂本は第5話の“陰の立役者”と言えそうだが、その反面、大橋がこはぜ屋に理解を示すようになった今、ドラマの展開として坂本がこはぜ屋の担当に復帰する必要性が薄れたようにも思える。もしかしたら、こはぜ屋に甘い坂本がずっと担当でいるよりも、ちょっとやそっとのことでは認めてくれない大橋が担当になったおかげでこはぜ屋が奮起したという面もあると言えそうだ。そう考えると、やはり坂本はこの先も外からこはぜ屋に助言をくれるだけの役どころに留まるのか。あるいは、いつかこはぜ屋の担当に復帰して大活躍する日が来るのか。陸王の完成と同じくらい、坂本の去就も気になる。

最終更新:2017/11/22 13:27
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