指原莉乃、「ブス」のレッテルを逆手に? なぜか“女子のあこがれ”と崇められ出したワケ
また、指原自身が美容垢気質であることも人気に一役買っていると言える。指原はTwitterやインスタで、しばしばメイクやダイエットなど美容についての投稿をしており、その内容や口調から「絶対美容垢持ってる」と囁かれるほどだ。実際に美容垢を見て情報収集していると公言しており、指原が紹介するコスメは、美容垢界隈で人気のものも多い。メイクにはかなりこだわっているようで、大量のコスメを所持し、お気に入りのアイテムや使い方を公開している。
さらに、つり目、長い人中(鼻と唇の間の溝のこと。美容垢界隈では人中が短めの方が可愛いという風潮が強く、人中を短く見せるメイクが流行している)がコンプレックスで、それらを隠すメイクをしているとも語っている。また、ダイエットに関するツイートも多く、日常的に体形を気にしている様子が窺える。
このような指原の美に対する姿勢は、美容垢のそれとかなり重なる。 多くの美容垢は、指原と同じように自分の容姿にコンプレックスがあり自信がない。コンプレックスを解消したり、隠すための情報を集め、研究を重ねて自分を変えようと日々努力している。自らを可愛くないと認識している指原に対する共感や、共に美を追求する仲間意識を抱いている部分もあるだろう。そう、指原を支持する美容垢たちは、指原の素の容姿自体というよりも、努力する姿勢とその成果の変貌を尊敬し、あこがれているのだ。
指原は、自分が正統派アイドル向きではないことを自覚して、バラエティで勝負するという自己ブランディングによって成り上がった。しかしその影響で、「可愛くない」というレッテルが貼られ、女子にあこがれられないポジションに立たされたのも事実だ。ところが一転、今度は、アイドルにしては可愛くないというイメージやコンプレックスを逆手に取り、自らが美容垢化することで女子人気を獲得し、美容アイドルという新境地を開拓しようとしている。バラエティ的人気と女子人気を得た指原の独走は、まだまだ続くのかもしれない。
(文/絶対に終電を逃さない女)