島田紳助の「復活」はない――“元ヤクザ”の政治家がいた時代とは違う世間の目
かつての大物の政治家たちは、裏社会ときちんと付き合うことも、わきまえておられましたよね。というか「元ヤクザ」の政治家もいらっしゃいました。なんともおおらかな時代があったものです。
12年に亡くなったハマコーこと浜田幸一さん(自民党)は、「元ヤクザ」をカミングアウトしつつ、農水政務次官や防衛政務次官などを歴任されています。今では考えられませんね。そんなハマコーさんは傷害事件を起こして服役、出所したら所属していた組がなくなっていたのだとか。某大親分に相談して右翼の重鎮・児玉誉士夫さんを紹介されたのだそうです。
で、書生のようなことをしながら勉強して、町議からスタート、児玉さんのほか、実業家の小佐野賢治さんや政治活動家・笹川良一さんなどの支援を受けて、衆議院選挙に立候補、当選7回ですから、なかなかのものです。1980年にはラスベガスのカジノで一晩に5億円近いお金をスッたのも話題になりました。お金を立て替えたのは小佐野さんだったと聞いています。これも今はムリですね。
ヤクザだったことを隠さず、「私のような者が再びチャレンジできないような社会をつくってはいけない」と言っていたそうで、それはその通りです。
■島田紳助さんの「復活」はない?
そんなことを書いていたら、島田紳助さんのインタビューが「週刊文春」(文藝春秋)に掲載されたとのニュースが報じられていました。ざっと読むと、「今の生活が充実しているので、芸能界に戻る必要性を感じない」「『暴力団員』とは交際していない」とのこと。今もニュースバリューがあるのは、さすがです。
人気があるんですから、復帰されればいいと思いますが、これが「暴力団排除」ということなのでしょう。実は、「暴力団」以上に問題なのは、「暴力団排除」なのです。
ちなみに極妻仲間に、大物の親分の元姐さんがいますが、親分が亡くなられた時には、政界・芸能界からたくさんの弔電が届いたとおっしゃっていました。以前から「交際」のうわさの絶えない歌手のM・Cさんは、ご本人が見えたそうです。元姐さんから「H・Tはシャブ屋のパシリだったよ」と普通に言われて、「大物は違うなあ」と驚きました。こちらも今は昔、のお話です。