元グラビアアイドル、元歌手……落ち目のタレントを愛人にするのも「ヤクザの甲斐性」
今どきのヤクザは、うっかりバーにも入れません。「暴力団関係者お断り」の札自体は前からありましたが、今は本当にうるさくて、通報されることもあるそうです。が、かつての親分衆は、自分の縄張りのお店で豪快に飲むのがステイタスでした。で、お店の女の子たちの身の上話とか聞いて、真に受けるんですよ(笑)。自称「アイドルの卵」ちゃんたちにも、しょっちゅうお小遣いをあげていましたね。
でも、これが親分というもの。いいとか悪いとかではなく、頼られたらいいところを見せなくてはなりません。だから、平日の雨の日には若い衆をたくさん連れて飲みに行っていました。お店にとっては「いいお客さん」です。「ヤクザは困る」なんて人はいませんでしたよ。まあシノギが回っている時はいいけれど、そうでない時もあるので、けっこう大変でしたけどね。
それから、以前はテレビで見かけなくなったアイドルやタレントをカノジョにしている親分衆もけっこういました。当時はわりと大っぴらで、「お盆休みに別荘に遊びに行ったら、元歌手の○○がいた」とか「事務所にドラッグで逮捕されたタレントの□□がいて、お茶を出してくれた」とかは普通にありました。私も某親分の別荘で、元グラビアアイドルさんから、直々にメロンを切っていただいたことがあります。
芸能界を何かの事情で干されても、親分が面倒を見てくれれば、それでいいんじゃないですかね。私たちも「わあ、ホンモノの○○さん!」と無邪気に喜んでましたし。なので、タレントの島田紳助さんが突然、「ヤクザと関係あるので引退します」と涙ながらに言い出した時には、ビックリしました。東日本大震災のあった2011年でしたよね。
この会見で、「暴力団排除条例」という言葉が全国区になりました。それまでは誰も知りませんでしたから、「条例定着のための『仕込み』では?」というウワサもあったほどです。暴排条例は、「カタギはヤクザと付き合ってはいけない」ということですが、「付き合う」の定義が微妙にわかりませんよね。どこまでがいいのか悪いのか……。極妻なんか死刑にされそうですよ。失礼しちゃう。
ちなみに真偽のほどは不明ですが、当時、大物歌手のKSさんは、年齢やNHKとの関係で『紅白』を引退するつもりだったのに、「今やめたら、『やっぱりヤクザと関係があったんだ!』と言われるのがイヤで(仕方なく)続けた」そうです。誰とどんな関係でも、本人が法に触れるようなことをしなければ、別にいいんじゃないかと思うんですど、ねえ。