小松菜奈、SNS女子を信者化させるインスタ――“あこがれ”を呼ぶ“嫌われない”投稿の妙
インスタ映えといった流行に乗らず、過剰なファンサービスや宣伝、あざとい自撮りもしない。小松のこういったインスタの使い方が、オシャレサブカル系女子の目には、ほかの人気女性芸能人にはない大衆への媚びなさ、気高さとして映り、カリスマ的人気に一役買っているのではないだろうか。キャプションの文章が少ないだけでなく、Twitterやブログをしないのも、多くを語らないミステリアスな魅力として、受け止められているのかもしれない。
そんな小松だが、若い女子にとって“絶対に手の届かない存在”にはなりきらないという賢さも持ち合わせている。庶民には手の届かないハイブランドの私服や高級料理の写真、スタイルの良い女性芸能人にありがちなジムでトレーニングしている様子や健康的な食事の写真などを載せず、それどころか上記のような素人感すら残るプロフィールを掲載するなど、気取りすぎないところも好感を持たれる点なのだろう。ネットで“芸能人アピール”、“努力してますアピール”などと捉えられて叩かれがちな要素もなく、アンチも付きにくいのだ。
しかしそんな小松のインスタも、遡ると2014年頃までは自撮り写真もあり、掲載雑誌もハイファッション系が多い現在と比べて、ガーリー・カジュアル系が多く、可愛らしい雰囲気の写真が目に付く。キャプションにも一般的な芸能人並みに文章を書き、一人称は「菜奈」で頻繁に「見てくれたかな?」などとフォロワーに呼びかけている。なんだか叩かれそうな隙が数多くある。
時間の経過と共に小松自身が変わっただけなのか、自己ブランディングのために方向性も変えたのか、その両方なのかはわからない。ただ、このSNS時代において小松のインスタは芸能界のライバルとの差別化に成功し、小松という唯一無二の存在を支え、“あこがれられたい、そして嫌われたくもない” SNS女子を信者化させているのではないだろうか。
(文/絶対に終電を逃さない女)